はぁ…

私はベットに倒れた

痛っ

足のかすり傷が大きいな…


あ、

「お母さん。蓮、今大丈夫そ?」

「え?あーあんたこそ大丈夫?
 忘れられて平気なの?」

「別に。大丈夫」

大丈夫なわけがない…

好きな人から忘れ………え………

私今好きな人って思った!?!?

好きなのかな……

わかんないや


私は部屋に戻ってベランダに出た

私は手すりに両腕を乗せて目を閉じた

やっぱりこのへんは私の味方だな。

ふと右を見た。

「あ」

「あ」

蓮が私と同じポーズで手すりに

乗っかっていた

「こないだは出ていけなんて言って
 すいませんでした」

急に蓮が謝ってきた

「やっぱり私のこと覚えてないんだね」

「は、はい…
 華夏さんのことはきれいに覚えてなくて
 正直こわいです。
 どういう関係だったんですか?」

右を見たら蓮が私の方を優しく見てた

瞳はそのままだった。事故の日と。

「本当に絡みはなくてただ隣に住む人。
 って感じかな」

「へー…華夏さん学校はどこですか?
 桜丘ですか?」

私は少し笑った

「うん、同じクラスだよ」

「え。そうなんですね…
 まぁ絡みないならいいですけど」

私は少しびっくりした

「え、どゆこと?」

「なんか今の気持ちだと前の俺は華夏さんのこと   
 きっと好きだったんだろうなって」

思ってもなかった発言で私は目の前が固まった

「え…」

「え?ってだってそういうもんじゃないですか。
 今の気持ちなら。」

蓮はそう思ってたのか。

「まぁ私は………」

「華夏ー!ご飯だよー」

下からお母さんの声がきこえた。

「はーい!じゃまたね、蓮」

「また後で話せますか?」

「当たり前でしょ!隣なんだから」

私はベランダから出てしゃがみこんだ

あの笑顔から何から好きになっていく

なんでこんなに惹かれてんだよ…。

え…ってか私は何考えてたんだよ!

またってことは夜も話すってことだよね

食欲なくなってきた…

私は下に降りた


「ごちそうさま」

「あ、華夏まだ残ってるわよ!もういいの?」

「うん、さっきお菓子食べてお腹いっぱいなんだ」

私は部屋に行ってベランダを見たら蓮さんがまだいた

「やっぱりまだいたんだ。」

「あれ、ご飯は?」

「蓮のこと考えたら食欲なんてなくなる。」

「え…それって…」

蓮が目を見開いた

「嘘だよばーか」

私は茶化すように言った

私は浮かび上がる星空を見ながら言った

「蓮…いつ思い出すの?」

「さぁ…」

「でもあの日のことは忘れてほしい」

「あの日?事故の日のことですか?」

私は頷いた

その日初めていじめられたからかな

「うん…でもいいや。今から私この街の散歩に行こうと思ってるけど一緒に行く?」

「え、いいんですか?」

「当たり前でしょ」

「喜んで。」
 
私は準備をして外に出た

「蓮と散歩に行ってくるね」

「いってらっしゃーい!気をつけてね!」