──────キキーーーーーッッ!!
雨の音やら雷の音やらうるなさい中。
車のブレーキ音が鳴り響いた交差点。
私を照りつける車のライト。
私は雨のせいで視界はぼやけていたけど
その時車が突っ込んでくることを認識した
その時だけ一瞬時間が止まった気がした
「華夏ー!!!」
……蓮の声がきこえた。
私は恐怖に目を閉じた
ドンッ
鋭くて鈍い音がした
「っ」
え、?
誰かに押された
私は地面にただ転んでいた。
でも、
目の前には頭から血を流した蓮がいた
コンクリート…頭を打ったんだ…
「ねぇ……蓮……蓮ってば!」
蓮はなにも動かなかった
「だい…じょぶ…か、?」
ゆっくりと口を動かして話す蓮。
「え、?う、うん、大丈夫だよ!!かすり傷!」
周りからは悲鳴と、早く救急車を!
という力強い声が聞こえてきた。
蓮………