五つ目の怪物の切断された右足は、徐々に再生し生えて来ている。
「再生が遅い。なんとかなるか? 今のうちに、仕留めた方が良さそうだ。それに力を温存しないと、反動がキツいからな」
そう言いエルは、宙に浮く魔導書に左手を翳した。
《現状の答えを示せ! グリモエステルス!!》
そう言い放つと魔導書が発光する。すると、ペラペラとページが捲れ静止した。それと同時に光が消える。
「……また、真っ白かよ!?」
頭に血がのぼりエルは、魔導書を持ち地面に投げつけた。
すると魔導書が黒く光って染まる。
「ハッ!? まずい……」
そう思うも時既に遅し……。エルの体は固定され動けなくなり、どこからともなく大きな岩石が頭上に落ちてきた。
するとエルは頭を抱え蹲る。頭からは血が流れ、ダラダラと額を血で染め滴り落ちた。
「イテェエエ~!?」
そう言い頭を押えたまま血の涙を流す。
――能力のせいか、かなり丈夫な体のようだ――
反省しエルは頭を摩りながら魔導書へと手を伸ばした。その後、自分の血を魔導書にたらす。
すると魔導書が赤く発光して、ページが黒から元の白へと戻る。
「フゥ……。体力を温存したいのに、またやらかした。どうも能力を使うと、短気になって駄目だ」
そう言い立ち上がった。そして、五つ目の怪物を見据える。
(クソッ、再生して来てる。だが、ページが真っ白だ。自分で考えろって……再生する怪物を相手に、どう戦えって!?
……そういえば、コイツにも核があるのか? だとしたら……今のうちに調べた方がいいな)
そう考えがまとまるとエルは、五つ目の怪物に左手を向けた。
《エステルス・ウィークネスサーチっ!!》
そう言い放つと翳した左手の前に、魔法陣が展開され発光する。その後、魔法陣から光が放たれた。その光は五つ目の怪物に当たり覆い包むと、胸のあたりで紫色に発光する。
だがその紫色の光は、移動していた。
「マジかよ。移動型の核か……面倒だな。フゥ……体力温存したかったが、一気に片づけるのには仕方ねぇか」
エルは溜息をついたあと、ひとまず持っていた大剣を地面に突き刺す。
「一気に終わらせる!!」
そう言い放つとエルは、両手を頭上に掲げる。
《古の魔法 遥か大空の彼方 闇なる岩石の塊よ 黒き炎を纏い現れよ!!》
そう詠唱した。そして、エルの掲げた両手のひらの上に魔法陣が展開され発光する。と同時に、小さな赤黒い塊が現れた。
その塊は、黒い炎を纏いながら徐々に大きくなる。その黒き炎の塊が大きくなるにつれ、エルの表情は苦痛で歪んでいく。
「クソッオォォォ……」
エルは必死で体の痛みに耐えた。
そしてその黒き炎を纏った塊は、途轍もなく大きくなる。
とその時、五つ目の怪物の再生が完了した。その後、ゆっくり起き上がろうとしている。
「ハァハァハァ……。フッ、遅かったな。これで、終わりだ!!」
そう言い放つとエルは、五つ目の怪物に目掛けその轟々と燃え盛る巨大な塊を投げつけた。
その巨大な塊は、五つ目の怪物に当たり爆発する。
――グ、ガオォォオオオーン……――
途轍もなく大きな叫び声が周囲に響き渡る。
五つ目の怪物の全身を黒い炎が覆い、バンバンと更に爆発していった。
その度に耳を塞ぐほど大きく奇妙な叫び声が辺りに響く……。
「ハァハァ……まだか。仕方ねえ、楽にしてやるか」
そう言いエルは、両手を掲げる。
《古の魔法 光の剣よ ここに現れ目の前の者に止めを刺せ!!》
そう唱えると両手の上に魔法陣が現れた。それと同時に、魔法陣から光の柱が放たれる。
すると天井の岩壁スレスレに大きな魔法陣が展開されて、巨大な光の大剣が現れた。
それを確認するとエルは、掲げていた両手を五つ目の怪物に目掛け振り下ろす。
その光の大剣はエルの合図と共に落下して、五つ目の怪物へと刺さる。すると、更に大きな雄叫びを周囲に響かせた。
そして光の大剣が刺さった五つ目の怪物は、バァーンッと破裂するような途轍もない音と共に消え去る。
辺りには五つ目の怪物の無数の肉片とアイテムが落ちた。
「ハァハァ、ハァ……。なんとか倒せたか。消耗が、激しい。早く、能力を解除しないと」
そう言い魔導書に左手を乗せる。
「――――……能力……解除……ハァハァ……グリモエステルス!!」
そう唱えると魔法陣が浮かび上がりエルを覆い包み込んだ。その後、能力が解除される。
その直後エルは、バタンと地面に倒れた。
「再生が遅い。なんとかなるか? 今のうちに、仕留めた方が良さそうだ。それに力を温存しないと、反動がキツいからな」
そう言いエルは、宙に浮く魔導書に左手を翳した。
《現状の答えを示せ! グリモエステルス!!》
そう言い放つと魔導書が発光する。すると、ペラペラとページが捲れ静止した。それと同時に光が消える。
「……また、真っ白かよ!?」
頭に血がのぼりエルは、魔導書を持ち地面に投げつけた。
すると魔導書が黒く光って染まる。
「ハッ!? まずい……」
そう思うも時既に遅し……。エルの体は固定され動けなくなり、どこからともなく大きな岩石が頭上に落ちてきた。
するとエルは頭を抱え蹲る。頭からは血が流れ、ダラダラと額を血で染め滴り落ちた。
「イテェエエ~!?」
そう言い頭を押えたまま血の涙を流す。
――能力のせいか、かなり丈夫な体のようだ――
反省しエルは頭を摩りながら魔導書へと手を伸ばした。その後、自分の血を魔導書にたらす。
すると魔導書が赤く発光して、ページが黒から元の白へと戻る。
「フゥ……。体力を温存したいのに、またやらかした。どうも能力を使うと、短気になって駄目だ」
そう言い立ち上がった。そして、五つ目の怪物を見据える。
(クソッ、再生して来てる。だが、ページが真っ白だ。自分で考えろって……再生する怪物を相手に、どう戦えって!?
……そういえば、コイツにも核があるのか? だとしたら……今のうちに調べた方がいいな)
そう考えがまとまるとエルは、五つ目の怪物に左手を向けた。
《エステルス・ウィークネスサーチっ!!》
そう言い放つと翳した左手の前に、魔法陣が展開され発光する。その後、魔法陣から光が放たれた。その光は五つ目の怪物に当たり覆い包むと、胸のあたりで紫色に発光する。
だがその紫色の光は、移動していた。
「マジかよ。移動型の核か……面倒だな。フゥ……体力温存したかったが、一気に片づけるのには仕方ねぇか」
エルは溜息をついたあと、ひとまず持っていた大剣を地面に突き刺す。
「一気に終わらせる!!」
そう言い放つとエルは、両手を頭上に掲げる。
《古の魔法 遥か大空の彼方 闇なる岩石の塊よ 黒き炎を纏い現れよ!!》
そう詠唱した。そして、エルの掲げた両手のひらの上に魔法陣が展開され発光する。と同時に、小さな赤黒い塊が現れた。
その塊は、黒い炎を纏いながら徐々に大きくなる。その黒き炎の塊が大きくなるにつれ、エルの表情は苦痛で歪んでいく。
「クソッオォォォ……」
エルは必死で体の痛みに耐えた。
そしてその黒き炎を纏った塊は、途轍もなく大きくなる。
とその時、五つ目の怪物の再生が完了した。その後、ゆっくり起き上がろうとしている。
「ハァハァハァ……。フッ、遅かったな。これで、終わりだ!!」
そう言い放つとエルは、五つ目の怪物に目掛けその轟々と燃え盛る巨大な塊を投げつけた。
その巨大な塊は、五つ目の怪物に当たり爆発する。
――グ、ガオォォオオオーン……――
途轍もなく大きな叫び声が周囲に響き渡る。
五つ目の怪物の全身を黒い炎が覆い、バンバンと更に爆発していった。
その度に耳を塞ぐほど大きく奇妙な叫び声が辺りに響く……。
「ハァハァ……まだか。仕方ねえ、楽にしてやるか」
そう言いエルは、両手を掲げる。
《古の魔法 光の剣よ ここに現れ目の前の者に止めを刺せ!!》
そう唱えると両手の上に魔法陣が現れた。それと同時に、魔法陣から光の柱が放たれる。
すると天井の岩壁スレスレに大きな魔法陣が展開されて、巨大な光の大剣が現れた。
それを確認するとエルは、掲げていた両手を五つ目の怪物に目掛け振り下ろす。
その光の大剣はエルの合図と共に落下して、五つ目の怪物へと刺さる。すると、更に大きな雄叫びを周囲に響かせた。
そして光の大剣が刺さった五つ目の怪物は、バァーンッと破裂するような途轍もない音と共に消え去る。
辺りには五つ目の怪物の無数の肉片とアイテムが落ちた。
「ハァハァ、ハァ……。なんとか倒せたか。消耗が、激しい。早く、能力を解除しないと」
そう言い魔導書に左手を乗せる。
「――――……能力……解除……ハァハァ……グリモエステルス!!」
そう唱えると魔法陣が浮かび上がりエルを覆い包み込んだ。その後、能力が解除される。
その直後エルは、バタンと地面に倒れた。