マカロニえんぴつの『ヤングアダルト』を歌いながら歩いたあの道を、これからあと何度思い出すんだろうか。きっとこの先、良くも悪くもたくさんの出会いをしていくのだろう。時間を共にする人も変わっていくだろうし、感覚もきっと変化していく。置かれている場所も能動的になのかはわからないけど、多分きっと今とは違う。置かれた場所で咲きなさいなんて言うけれど、その時の僕たちはたんぽぽの綿毛のように、風のまにまに、ただ吹かれていただけのように思う。
でも、それでも、ストロングゼロを片手に歩いたあの街に染み付いている、僕たちが生きた欠片だけはひっそりと咲き続けて欲しいと思う。

そもそも、明確な夢というものが持てずに入学した大学。いや、そもそも中学や高校の時にも目標なんてあっただろうか。
地元の市立中学に通い、少し背伸びしたくて隣の市にある高校に通ったけど、たかが電車で数十分程度の離れただけの、結局は同じ街。町から街に変化した程度だった気がする。中途半端な進学校だったから、余程の事情がない限りほとんどの同級生が大学に進学していった。もちろん僕も例外に漏れることもなく、大学に進学した。

背伸びがしたくて隣の街の高校に行ったくらいだから、当然、大学も東京に進学した。やりたいこともなかったから、学校の先生に勧められるがままに。地元には難しい国立かバカな私大しかなかったから。

結果的にはその結末は運命だったように思う。僕が、自分を認めてくれる人に、都市に出会ったのは大学生になってからだったから。