「……地図というと、テツヤの能力で購入することができるという例のアレか?」
「うん。ベルナさんとフェリーさんに説明すると、俺のストアの能力で地図を購入することができるんです。これがかなり詳細な地図で、このまま普通に販売すると悪用されてしまう可能性があるので、小さな村なんかを省いた簡易版の地図を冒険者ギルドで作ってもらって販売しています」
「そういえば冒険者ギルドで販売されていた。これのこと?」
「あっ、それです。フェリーさんも持っていたんですね」
「私達はいろんな街を移動することが多いですから、基本的に地図はいつも持ち歩いておりますわ。そうですか、安価で精巧な地図が新しく冒険者ギルドで販売されていると思っていましたら、これもテツヤさんが……」
フェリーさんが収納魔法から出した地図は冒険者ギルドで販売されている簡易版の地図だ。やはりAランク冒険者の2人であっても、地図は常備するのが当然と言えば当然なんだな。元々それほど重いものでもないし、フェリーさんの収納魔法があれば荷物にもならないもんな。
「アレフレアの街へいた時に地図を購入すると、アレフレアの街周辺の地図が描かれていたんですけれど、さっき試しに地図を購入してみたら……」
「なるほどねえ、確かにこれは王都を中心にした精巧な地図みたいだ」
「ああ、ここが王都でこっちが昨日通ったエイブラの街だな。なるほど、どうやら現在テツヤが地図を購入した地点を中心に描かれるということか」
「うん、多分リリアの言う通りだと思う。昨日泊まったエイブラの街でも試してみればよかったな。帰りの道のりでも、もう一度地図を購入してみるよ」
王都に到着してから思い出したのはこの地図の事だった。前々からアレフレアの街以外の場所に行ったら地図を新たに購入しようと思っていたのだが、すっかりと忘れていた。
「……これはすごいですね。川の位置や山の位置なども詳しく記されておりますわ。」
「私たちが知らない小さな村なんかもたくさんある」
この辺りを周辺に活動しているベルナさんやフェリーさんが知らない村なんかもあるみたいだ。もしかしたら隠れ里みたいな村もこの世界にはあるのかもしれない。
「それとちょっと大きいから荷物になると思って購入しなかったんだけれど、魔物図鑑と植物図鑑のほうも買ってみるよ」
アウトドアショップの能力を操作して魔物図鑑と植物図鑑のほうも購入してみる。移動の際はフェリーさんの収納魔法に入れてもらうとしよう。
「……やっぱり、アレフレアにいた時とは違う内容になっているみたいだ。ベルナさん、フェリーさん、確認してもらってもいい?」
王都周辺に生息している魔物や植物についてはさっぱり分からないので、2人に内容を確認してもらう。ただ、ちらっと見ただけでもアレフレアの街で出てくるゴブリンとかワイルドボアみたいな魔物よりもはるかに強そうな魔物ばかりだった気がする……
「オークジェネラルにレッドワイバーン……確かにこの辺りに生息する魔物ばかり」
うわあ……聞いただけで絶対にヤバそうな魔物ばかりだな……
この世界に転生してきて、アレフレアの街の近くにやって来れたのは本当にラッキーだったようだ。この付近に転生してきたら一瞬で死んでいただろうな。
「ええ、こちらの植物もこの辺りに生息する植物ばかりですね。……この植物にはこんな効能もあったのですね、初めて知りましたわ」
「その辺りも地図と同じみたいですね。どうしようかな、さすがにこのまま王都の冒険者ギルドの人に見せるのもちょっとなあ……」
「えっ、なんで? きっとみんな喜んでくれると思うよ!」
……うん、みんながフィアちゃんみたいな純粋な人ばかりならいいんだけどなあ。
「ええ~と、これだけすごい力がテツヤさんにあると分かれば、みんなテツヤさんを欲しがったりいろんな場所に行かせたりしようとするかもしれないということですね」
「あっ、そっか! テツヤお兄ちゃんがどこかに行っちゃうのは嫌だよ!」
「なるほど、さすがアンジュだ!」
アンジュがフィアちゃんにも分かりやすく説明してくれる。というかドルファもあまり分かっていなかったっぽいな。
あまりにも精巧な地図や図鑑などの情報はとても便利な情報であると共に、面倒なやつらを引き寄せてしまうことになるもんな。下手をしたらこの国の地図を作るために国中を歩きまわされたり、別の国へのスパイとして利用されてしまう可能性なんかもあったりする。
アレフレアの街の冒険者ギルドマスターであるライザックさんとパトリスさんには信用もあったから俺の能力について話したが、さすがに初めて会う王都の冒険者ギルドマスターに話すのはちょっと怖い……
「王都のギルドマスターはそんなことをしないとは思うがな……」
そういえばリリアも王都の冒険者ギルドで活動をしていたから、王都のギルドマスターは知っているんだよな。
「そうですね、あの方はそういった国同士のことに関しては無頓着だと思いますわ」
「基本的に国の政治には無関心」
「なるほど、ちょっと冒険者ギルドマスターについていろいろと教えて」
明日はいよいよ王都の冒険者ギルドに行くことだし、ギルドマスターのことについて、いろいろとみんなに話を聞いておくことにしよう。
「うん。ベルナさんとフェリーさんに説明すると、俺のストアの能力で地図を購入することができるんです。これがかなり詳細な地図で、このまま普通に販売すると悪用されてしまう可能性があるので、小さな村なんかを省いた簡易版の地図を冒険者ギルドで作ってもらって販売しています」
「そういえば冒険者ギルドで販売されていた。これのこと?」
「あっ、それです。フェリーさんも持っていたんですね」
「私達はいろんな街を移動することが多いですから、基本的に地図はいつも持ち歩いておりますわ。そうですか、安価で精巧な地図が新しく冒険者ギルドで販売されていると思っていましたら、これもテツヤさんが……」
フェリーさんが収納魔法から出した地図は冒険者ギルドで販売されている簡易版の地図だ。やはりAランク冒険者の2人であっても、地図は常備するのが当然と言えば当然なんだな。元々それほど重いものでもないし、フェリーさんの収納魔法があれば荷物にもならないもんな。
「アレフレアの街へいた時に地図を購入すると、アレフレアの街周辺の地図が描かれていたんですけれど、さっき試しに地図を購入してみたら……」
「なるほどねえ、確かにこれは王都を中心にした精巧な地図みたいだ」
「ああ、ここが王都でこっちが昨日通ったエイブラの街だな。なるほど、どうやら現在テツヤが地図を購入した地点を中心に描かれるということか」
「うん、多分リリアの言う通りだと思う。昨日泊まったエイブラの街でも試してみればよかったな。帰りの道のりでも、もう一度地図を購入してみるよ」
王都に到着してから思い出したのはこの地図の事だった。前々からアレフレアの街以外の場所に行ったら地図を新たに購入しようと思っていたのだが、すっかりと忘れていた。
「……これはすごいですね。川の位置や山の位置なども詳しく記されておりますわ。」
「私たちが知らない小さな村なんかもたくさんある」
この辺りを周辺に活動しているベルナさんやフェリーさんが知らない村なんかもあるみたいだ。もしかしたら隠れ里みたいな村もこの世界にはあるのかもしれない。
「それとちょっと大きいから荷物になると思って購入しなかったんだけれど、魔物図鑑と植物図鑑のほうも買ってみるよ」
アウトドアショップの能力を操作して魔物図鑑と植物図鑑のほうも購入してみる。移動の際はフェリーさんの収納魔法に入れてもらうとしよう。
「……やっぱり、アレフレアにいた時とは違う内容になっているみたいだ。ベルナさん、フェリーさん、確認してもらってもいい?」
王都周辺に生息している魔物や植物についてはさっぱり分からないので、2人に内容を確認してもらう。ただ、ちらっと見ただけでもアレフレアの街で出てくるゴブリンとかワイルドボアみたいな魔物よりもはるかに強そうな魔物ばかりだった気がする……
「オークジェネラルにレッドワイバーン……確かにこの辺りに生息する魔物ばかり」
うわあ……聞いただけで絶対にヤバそうな魔物ばかりだな……
この世界に転生してきて、アレフレアの街の近くにやって来れたのは本当にラッキーだったようだ。この付近に転生してきたら一瞬で死んでいただろうな。
「ええ、こちらの植物もこの辺りに生息する植物ばかりですね。……この植物にはこんな効能もあったのですね、初めて知りましたわ」
「その辺りも地図と同じみたいですね。どうしようかな、さすがにこのまま王都の冒険者ギルドの人に見せるのもちょっとなあ……」
「えっ、なんで? きっとみんな喜んでくれると思うよ!」
……うん、みんながフィアちゃんみたいな純粋な人ばかりならいいんだけどなあ。
「ええ~と、これだけすごい力がテツヤさんにあると分かれば、みんなテツヤさんを欲しがったりいろんな場所に行かせたりしようとするかもしれないということですね」
「あっ、そっか! テツヤお兄ちゃんがどこかに行っちゃうのは嫌だよ!」
「なるほど、さすがアンジュだ!」
アンジュがフィアちゃんにも分かりやすく説明してくれる。というかドルファもあまり分かっていなかったっぽいな。
あまりにも精巧な地図や図鑑などの情報はとても便利な情報であると共に、面倒なやつらを引き寄せてしまうことになるもんな。下手をしたらこの国の地図を作るために国中を歩きまわされたり、別の国へのスパイとして利用されてしまう可能性なんかもあったりする。
アレフレアの街の冒険者ギルドマスターであるライザックさんとパトリスさんには信用もあったから俺の能力について話したが、さすがに初めて会う王都の冒険者ギルドマスターに話すのはちょっと怖い……
「王都のギルドマスターはそんなことをしないとは思うがな……」
そういえばリリアも王都の冒険者ギルドで活動をしていたから、王都のギルドマスターは知っているんだよな。
「そうですね、あの方はそういった国同士のことに関しては無頓着だと思いますわ」
「基本的に国の政治には無関心」
「なるほど、ちょっと冒険者ギルドマスターについていろいろと教えて」
明日はいよいよ王都の冒険者ギルドに行くことだし、ギルドマスターのことについて、いろいろとみんなに話を聞いておくことにしよう。