ドルムスは、どうしたらいいのかと考えている。その後、徐に口を開いた。
「うむ、そうだな……但し条件がある」
「それはどんな条件ですか?」
そう司が問うとドルムスはラギルノをみる。
「ラギルノと云ったか。そうだな……お前が誰に雇われたのかを話してもらう。それとミサキ様の話では、強いと聞いた。場合に寄っては私側に就け!」
「……それは構わない。だが、タダ働きになるのか?」
そう言いラギルノはドルムスを見据えた。
「そうだな……タダ働きじゃ、あとが怖そうだ。いいだろう、依頼料として出してやる」
「依頼料か。そうなると、何かあれば簡単に……首を切られるな」
「何が言いたい?」
そうドルムスに聞かれラギルノは、ニヤリと口角を上げる。
「俺は貴方の素性を知っている。そうだな……もし今回、貴方が王位に就くことができたら城で働かしてもらいたい」
「ふんっ、そんな話か……あり得んな。そもそもお前は、城勤めなどしたことなどないだろう?」
ドルムスにそう言われラギルノは、過去のこともあり返答できない。
「そういう事か。ラギルノは、また城の仕事をしたいという訳だな」
「それは……ああ、そうだ。ツカサ、お前のせいで国が滅んだからな」
「フッ、アレは帝都国が悪かったんだよな?」
そう言うと司は、ジト目でラギルノをみた。
「国ごと滅んだ……それも帝都国だと」
「ドルムス様、まさかとは思いますが……あの黒の帝都と云われていたブルゲスタ」
「ああ、それしか思いあたらん」
そう言いドルムスとセフィルディは、驚いた表情でラギルノをみる。
「ツカサ……どういうつもりだ?」
ラギルノは司を睨んだ。
「ここは、本当のことを言った方がいいと思ったんでな」
「余計なお世話だ。俺はな……あの国であったこと全て忘れたい」
「それは無理だろ。お前が忘れたくても、他のヤツらはどうだろうな?」
そう司に言われラギルノは俯き下唇を噛んでいる。
「言い合いをするのは待て! 本当なのか……ブルゲスタに居たという事は?」
「ええ、それは嘘じゃありません。ですが……」
そう言いラギルノは、ドルムスから目を逸らした。
「ラギルノ、言ったらどうだ。言えないなら俺が言ってやる。カリスワイブのブルゲスタ領土……」
「あぁぁあああークソッ、言えばいいんだろっ!」
ラギルノはそう叫び重い口を開き話し始める。
「俺は昔……カリスワイブ大陸にあったブルゲスタの領土アザミの城に仕えていた。そこで……」
「どうした? 仕えていただけという訳じゃないだろうな」
「いえ……違う。だが、自分の口からは恥ずかしくてな。あの頃であれば、その肩書は名誉だったのだが……」
そう言いラギルノは、つらそうな表情で俯いていた。
「情けないな……俺は失望したよ。あのブルゲスタの四天王、そしてそのリーダーだったお前が……そんなんじゃな」
「クッ、なんでそこまでお前に言われなければならん」
流石のラギルノも我慢ができず、司の胸倉を掴み殴りかかろうとする。
「まぁ待て……なるほど、あの国の中心首都とも云われていたアザミ城の四天王か。それも、悪名高いブルゲスタの怪物」
そう言いドルムスは、ニヤリと笑みを浮かべた。
「確か噂では勇者さまに倒されたと聞きましたが……生きてますね」
そうセフィルディは言いラギルノをみて首を傾げる。
「ああ、運よく生きてたみたいですよ」
そう言い司は、半目でラギルノをみた。
「悪かったな、生きてて……そんなにやり合いたいなら受けてやってもいいが」
「だから待て……ラギルノ、お前がブルゲスタの怪物なら肩書として申し分ないな。だが、本物ならだ」
「ああ、本物だ。だが、それを証明するものはない」
ラギルノはそう言うと遠くをみつめる。
「それは問題ありませんよね、ドルムス様」
「うむ、そうだな……証明する手段はある。だが、それには帝都に向かわなければならん」
そう言われラギルノは首を傾げた。
「うむ、そうだな……但し条件がある」
「それはどんな条件ですか?」
そう司が問うとドルムスはラギルノをみる。
「ラギルノと云ったか。そうだな……お前が誰に雇われたのかを話してもらう。それとミサキ様の話では、強いと聞いた。場合に寄っては私側に就け!」
「……それは構わない。だが、タダ働きになるのか?」
そう言いラギルノはドルムスを見据えた。
「そうだな……タダ働きじゃ、あとが怖そうだ。いいだろう、依頼料として出してやる」
「依頼料か。そうなると、何かあれば簡単に……首を切られるな」
「何が言いたい?」
そうドルムスに聞かれラギルノは、ニヤリと口角を上げる。
「俺は貴方の素性を知っている。そうだな……もし今回、貴方が王位に就くことができたら城で働かしてもらいたい」
「ふんっ、そんな話か……あり得んな。そもそもお前は、城勤めなどしたことなどないだろう?」
ドルムスにそう言われラギルノは、過去のこともあり返答できない。
「そういう事か。ラギルノは、また城の仕事をしたいという訳だな」
「それは……ああ、そうだ。ツカサ、お前のせいで国が滅んだからな」
「フッ、アレは帝都国が悪かったんだよな?」
そう言うと司は、ジト目でラギルノをみた。
「国ごと滅んだ……それも帝都国だと」
「ドルムス様、まさかとは思いますが……あの黒の帝都と云われていたブルゲスタ」
「ああ、それしか思いあたらん」
そう言いドルムスとセフィルディは、驚いた表情でラギルノをみる。
「ツカサ……どういうつもりだ?」
ラギルノは司を睨んだ。
「ここは、本当のことを言った方がいいと思ったんでな」
「余計なお世話だ。俺はな……あの国であったこと全て忘れたい」
「それは無理だろ。お前が忘れたくても、他のヤツらはどうだろうな?」
そう司に言われラギルノは俯き下唇を噛んでいる。
「言い合いをするのは待て! 本当なのか……ブルゲスタに居たという事は?」
「ええ、それは嘘じゃありません。ですが……」
そう言いラギルノは、ドルムスから目を逸らした。
「ラギルノ、言ったらどうだ。言えないなら俺が言ってやる。カリスワイブのブルゲスタ領土……」
「あぁぁあああークソッ、言えばいいんだろっ!」
ラギルノはそう叫び重い口を開き話し始める。
「俺は昔……カリスワイブ大陸にあったブルゲスタの領土アザミの城に仕えていた。そこで……」
「どうした? 仕えていただけという訳じゃないだろうな」
「いえ……違う。だが、自分の口からは恥ずかしくてな。あの頃であれば、その肩書は名誉だったのだが……」
そう言いラギルノは、つらそうな表情で俯いていた。
「情けないな……俺は失望したよ。あのブルゲスタの四天王、そしてそのリーダーだったお前が……そんなんじゃな」
「クッ、なんでそこまでお前に言われなければならん」
流石のラギルノも我慢ができず、司の胸倉を掴み殴りかかろうとする。
「まぁ待て……なるほど、あの国の中心首都とも云われていたアザミ城の四天王か。それも、悪名高いブルゲスタの怪物」
そう言いドルムスは、ニヤリと笑みを浮かべた。
「確か噂では勇者さまに倒されたと聞きましたが……生きてますね」
そうセフィルディは言いラギルノをみて首を傾げる。
「ああ、運よく生きてたみたいですよ」
そう言い司は、半目でラギルノをみた。
「悪かったな、生きてて……そんなにやり合いたいなら受けてやってもいいが」
「だから待て……ラギルノ、お前がブルゲスタの怪物なら肩書として申し分ないな。だが、本物ならだ」
「ああ、本物だ。だが、それを証明するものはない」
ラギルノはそう言うと遠くをみつめる。
「それは問題ありませんよね、ドルムス様」
「うむ、そうだな……証明する手段はある。だが、それには帝都に向かわなければならん」
そう言われラギルノは首を傾げた。