私は目覚め辺りを見回した。ここは、西洋風の建物の中らしい。目を擦りながら今の状況を把握しようとする。
「ここ……祭壇、かな?」
そう思いながら起き上がり、ふと左下をみた。すると清美が、スヤスヤと寝ている。
「清美、寝てるのかぁ。んー、どうみてもここってテーマパークじゃないよね」
私がキョロキョロしていると、誰かが近づいてきた。
みた感じは、どっかの偉い教会の人っぽい服を着たイケメンのお兄さんだ。
「これは、なんと可愛らしい。お初に御目にかかります。私は、この城の神官カイルディ・リゲルと申します」
そう言い会釈をする。それに釣られ私も頭を下げた。
「私は、明乃泪です。それと……」
私は未だにスヤスヤ寝ている清美に視線を向ける。
それに気づいたカイルディさんは、清美をみるなり小首を傾げた。
「うむ、もう一人いらっしゃるようですね。これは、どういう事なのでしょうか?」
そう言い清美の方に歩み寄った。丁度その時、清美は目覚め辺りを見回す。
「ここは……?」
そう言い私の方へ視線を向けた。
「清美、私もここがどこか分からない。でも、カイルディさんなら……」
「カイルディさん?」
「ふむ、二人の聖女。いえいえ、それはあり得ません。という事は……」
その声に驚き清美は、上体を起こしカイルディさんの方を向く。
「誰!?」
「これは、失礼を致しました。私は――」
カイルディさんは、清美に私と同じ挨拶をする。
「……カイルディさん。そうなのですね。私は、聖清美です」
そう言いながら軽く会釈をした。相変わらず清美は、清楚な雰囲気を醸し出している。
「ルイ様に、キヨミ様……ですか。それで、どちらが聖女さまなのか?」
「聖女? それって……」
どうやら清美は、何がなんだか分からず困惑してるようだ。
だけど私は聖女と聞いてアニメや漫画、小説などで知っていてピンときた。
そうここは、別の世界だという事。そして、聖女を召喚したってことは……。
「……もしかして、この世界で何かあったんですか?」
「いいえ、まだこの国では何も起こっていません。ですが、災いの前兆が各地で起こっているようなのです」
それを聞き清美は、更に驚いている。
「ちょっと待って、この世界って……。まさかここ、私たちの世界とは別の世界なの?」
「はい、そうなると思われます。私がこの祭壇で、召喚させて頂きました。ですが、なぜ二人も召喚してしまったのかと」
そう言いながらカイルディさんは、私と清美を交互にみた。
「それは、どういう事なんですか?」
「ルイ様、本来なら聖女は一人なのです。そうなると、御二方のどちらかが聖女で、」
「……ってことは、私たちのどっちかが巻き込まれたってこと?」
私がそう問いかけると、カイルディさんはコクリと頷く。
「そうなりますね。しかしながら、どちらが聖女なのか?」
そう言い首を傾げている。
「……ハッ! そうでした。聖女には、確か証となる水色の羽の紋章があると言われています」
「それじゃ、私たちのどちらかにその紋章があれば、」
「キヨミ様、そうなるでしょう。ですが、どちらなのか……」
それを聞き私は、自分のみえる範囲を確認してみた。だけど、見当たらない。
そうだよなぁ、と思いながら清美の方へ視線を向ける。と同時に「あった!」そう言い清美の首の右側を指差した。
そう清美の首の右側には、小さな水色の羽のような紋章らしきものが描かれていたのだ。
カイルディさんは、私の声に反応して清美の首の右側をみる。
「おお、これは間違いありません。まさしく、聖女の証。そうなるとキヨミ様が、」
「エェッ!? 私が聖女、って……何かの間違いじゃ」
清美は困惑しているようだ。
「いいえ、その紋章は間違いなく聖女の証です」
そう言われ清美は、困ったような表情になる。
「ねぇ泪、どうしよう。私、聖女がなんなのか分からないし」
「じゃあ、手伝うよ。そうだカイルディさん、清美の傍にいてもいいかな?」
そう問いかけるとカイルディさんは、明らかに迷惑そうな顔になり首を横に振った。
「それは、無理かと思われます。それに、このことを国王さまに御伝えしなければなりません。その時に、ルイ様の処遇をどうするか判断を仰ぎたいと」
「じゃあ、泪と一緒に居られないってこと?」
「そうなります。ですが国王さまと他の方々の判断次第では、その後一緒に居ることも可能になるかもしれません」
それを聞いた私と清美は「分かりました」と言い頷く。
その後、カイルディさんがこの城の二人の従者を呼んでくる。
そして私たちは、その従者の案内で別々の部屋へと向かったのだった。
「ここ……祭壇、かな?」
そう思いながら起き上がり、ふと左下をみた。すると清美が、スヤスヤと寝ている。
「清美、寝てるのかぁ。んー、どうみてもここってテーマパークじゃないよね」
私がキョロキョロしていると、誰かが近づいてきた。
みた感じは、どっかの偉い教会の人っぽい服を着たイケメンのお兄さんだ。
「これは、なんと可愛らしい。お初に御目にかかります。私は、この城の神官カイルディ・リゲルと申します」
そう言い会釈をする。それに釣られ私も頭を下げた。
「私は、明乃泪です。それと……」
私は未だにスヤスヤ寝ている清美に視線を向ける。
それに気づいたカイルディさんは、清美をみるなり小首を傾げた。
「うむ、もう一人いらっしゃるようですね。これは、どういう事なのでしょうか?」
そう言い清美の方に歩み寄った。丁度その時、清美は目覚め辺りを見回す。
「ここは……?」
そう言い私の方へ視線を向けた。
「清美、私もここがどこか分からない。でも、カイルディさんなら……」
「カイルディさん?」
「ふむ、二人の聖女。いえいえ、それはあり得ません。という事は……」
その声に驚き清美は、上体を起こしカイルディさんの方を向く。
「誰!?」
「これは、失礼を致しました。私は――」
カイルディさんは、清美に私と同じ挨拶をする。
「……カイルディさん。そうなのですね。私は、聖清美です」
そう言いながら軽く会釈をした。相変わらず清美は、清楚な雰囲気を醸し出している。
「ルイ様に、キヨミ様……ですか。それで、どちらが聖女さまなのか?」
「聖女? それって……」
どうやら清美は、何がなんだか分からず困惑してるようだ。
だけど私は聖女と聞いてアニメや漫画、小説などで知っていてピンときた。
そうここは、別の世界だという事。そして、聖女を召喚したってことは……。
「……もしかして、この世界で何かあったんですか?」
「いいえ、まだこの国では何も起こっていません。ですが、災いの前兆が各地で起こっているようなのです」
それを聞き清美は、更に驚いている。
「ちょっと待って、この世界って……。まさかここ、私たちの世界とは別の世界なの?」
「はい、そうなると思われます。私がこの祭壇で、召喚させて頂きました。ですが、なぜ二人も召喚してしまったのかと」
そう言いながらカイルディさんは、私と清美を交互にみた。
「それは、どういう事なんですか?」
「ルイ様、本来なら聖女は一人なのです。そうなると、御二方のどちらかが聖女で、」
「……ってことは、私たちのどっちかが巻き込まれたってこと?」
私がそう問いかけると、カイルディさんはコクリと頷く。
「そうなりますね。しかしながら、どちらが聖女なのか?」
そう言い首を傾げている。
「……ハッ! そうでした。聖女には、確か証となる水色の羽の紋章があると言われています」
「それじゃ、私たちのどちらかにその紋章があれば、」
「キヨミ様、そうなるでしょう。ですが、どちらなのか……」
それを聞き私は、自分のみえる範囲を確認してみた。だけど、見当たらない。
そうだよなぁ、と思いながら清美の方へ視線を向ける。と同時に「あった!」そう言い清美の首の右側を指差した。
そう清美の首の右側には、小さな水色の羽のような紋章らしきものが描かれていたのだ。
カイルディさんは、私の声に反応して清美の首の右側をみる。
「おお、これは間違いありません。まさしく、聖女の証。そうなるとキヨミ様が、」
「エェッ!? 私が聖女、って……何かの間違いじゃ」
清美は困惑しているようだ。
「いいえ、その紋章は間違いなく聖女の証です」
そう言われ清美は、困ったような表情になる。
「ねぇ泪、どうしよう。私、聖女がなんなのか分からないし」
「じゃあ、手伝うよ。そうだカイルディさん、清美の傍にいてもいいかな?」
そう問いかけるとカイルディさんは、明らかに迷惑そうな顔になり首を横に振った。
「それは、無理かと思われます。それに、このことを国王さまに御伝えしなければなりません。その時に、ルイ様の処遇をどうするか判断を仰ぎたいと」
「じゃあ、泪と一緒に居られないってこと?」
「そうなります。ですが国王さまと他の方々の判断次第では、その後一緒に居ることも可能になるかもしれません」
それを聞いた私と清美は「分かりました」と言い頷く。
その後、カイルディさんがこの城の二人の従者を呼んでくる。
そして私たちは、その従者の案内で別々の部屋へと向かったのだった。