数時間前。あれからスイクラムは、美鈴を召喚した場所とは別の場所で数人の勇者を召喚した。
そして、やっと自分の好みであるイケメン勇者の召喚に成功する。
ここはスイラジュンムの遥か上空にある、スイクラムの住まう天空城。
この天空城は、スイラジュンム内の異空間を漂う城だ。
スイクラムは、真の勇者を召喚したあとその者に使命を告げる。そして、始まりの地となる王都へと転移させた。
その後スイクラムは天空城へと戻ってくる。
ここは天空城の中、と言っても部屋などではない。
あるのは、ただただ白い雲と虹と水。水色に光る大岩がスイクラムを囲み水が流れているだけだ。
そしてスイクラムの目の前には、スイラジュンムの様子を覗きみることができる透明な球体が宙に浮いている。
その球体の中には、常に箱庭のようにスイラジュンムが映しだされていた。
「クスッ、これでやっと、妾の世界に巣くう醜きクズどもを根絶やしにできますわ」
高笑いをしたあと不敵な笑みを浮かべ球体をみつめる。
場所は移り。ここは美鈴たちがいるスイル大草原から、遥か西北西にある王都スイダムル。
王都というだけあり、周囲には西洋風の建物が軒並み建ち並んでおり行き交う人々で賑わっていた。
ここスイダムル城では、神官セリアが女神から勇者を召喚したとお告げを聞きこの国の王に伝える。
それを聞いた国王は、勇者を迎えるべく急ぎ皆に準備をさせた。
その準備が終わる頃。それを待っていたかのように、一人の男性が城門の前に現れる。
(フッ、ここが城か。いかにもファンタジーって雰囲気の建物だ。
フゥ、オレはこういうのはスキじゃない。だが、美しいものは自分をよりよく魅せてくれる)
そう言いその男性は、紺色のジャケットのポケットから折り畳み式の鏡をとりだした。すると、鏡を覗き込み自分の顔をみて微笑んだ。
「よしっ! 身だしなみは大丈夫そうだな」
このいかにもナルシストそのものにしかみえない男性は、スイクラムが召喚したイケメンの勇者である。
カイト・ホロウ、20歳。元の世界ではミュージシャン兼モデルをやっていた。
それだけあってルックスも声もいいのだが、みた目と自分の感性だけを重視するあまり中身がないと言っていいだろう。
薄い金色の長い髪を無造作にかき上げるとカイトは、スイクラムから渡された物を城門の兵士にみせた。
すると兵士はカイトに深々と一礼をし城内へと案内する。
その後カイトは、謁見の間にて国王と対面したのだった。
そして、やっと自分の好みであるイケメン勇者の召喚に成功する。
ここはスイラジュンムの遥か上空にある、スイクラムの住まう天空城。
この天空城は、スイラジュンム内の異空間を漂う城だ。
スイクラムは、真の勇者を召喚したあとその者に使命を告げる。そして、始まりの地となる王都へと転移させた。
その後スイクラムは天空城へと戻ってくる。
ここは天空城の中、と言っても部屋などではない。
あるのは、ただただ白い雲と虹と水。水色に光る大岩がスイクラムを囲み水が流れているだけだ。
そしてスイクラムの目の前には、スイラジュンムの様子を覗きみることができる透明な球体が宙に浮いている。
その球体の中には、常に箱庭のようにスイラジュンムが映しだされていた。
「クスッ、これでやっと、妾の世界に巣くう醜きクズどもを根絶やしにできますわ」
高笑いをしたあと不敵な笑みを浮かべ球体をみつめる。
場所は移り。ここは美鈴たちがいるスイル大草原から、遥か西北西にある王都スイダムル。
王都というだけあり、周囲には西洋風の建物が軒並み建ち並んでおり行き交う人々で賑わっていた。
ここスイダムル城では、神官セリアが女神から勇者を召喚したとお告げを聞きこの国の王に伝える。
それを聞いた国王は、勇者を迎えるべく急ぎ皆に準備をさせた。
その準備が終わる頃。それを待っていたかのように、一人の男性が城門の前に現れる。
(フッ、ここが城か。いかにもファンタジーって雰囲気の建物だ。
フゥ、オレはこういうのはスキじゃない。だが、美しいものは自分をよりよく魅せてくれる)
そう言いその男性は、紺色のジャケットのポケットから折り畳み式の鏡をとりだした。すると、鏡を覗き込み自分の顔をみて微笑んだ。
「よしっ! 身だしなみは大丈夫そうだな」
このいかにもナルシストそのものにしかみえない男性は、スイクラムが召喚したイケメンの勇者である。
カイト・ホロウ、20歳。元の世界ではミュージシャン兼モデルをやっていた。
それだけあってルックスも声もいいのだが、みた目と自分の感性だけを重視するあまり中身がないと言っていいだろう。
薄い金色の長い髪を無造作にかき上げるとカイトは、スイクラムから渡された物を城門の兵士にみせた。
すると兵士はカイトに深々と一礼をし城内へと案内する。
その後カイトは、謁見の間にて国王と対面したのだった。