私の家は小さい頃花屋を営んでいた。その影響で私は花が大好きだった。
しかし、お店の経営が上手く上がらず私が小学3年生の頃に閉店してしまった。それからしばらくは花に触れることの無い生活に違和感を抱いていたが、小学5年生の頃になると心のどこかに花はいたが気にはならなくなっていた。

生まれた頃から一緒に過ごしている幼なじみの宇城煌樹もまた花が好きでよく一緒にうちの花屋で遊んでいた。
しかし、小学校低学年の頃は男女の区別を無意識のうちにしている時代で、クラスの子に《男のくせに花が好きなんだってよ!女の子みてぇだな!》と、よく罵られていた。
うちのお店が閉店してからは煌樹も私も花に触れてなかったので前のように罵られることはなくなった。所詮子供心の所業であったと今は思えるが、あの時の私達も子供の心を持っていたということは確かである。