息も飲めない瞬間を

贖罪と懺悔 - 07/02 18:32

以前なら帰ってきたら即作業だったものの今は依頼もなく、ただ日がな彼のパソコンの中身を眺めるだけ。どうして気付けなかったんだろうという自責の念ばかりがこみ上げてくる。あれから、一か月が経とうとしている。僕は結局彼を忘れられずにいた。これは僕にとって心の一部を欠落させたかのような重要な出来事だったからである。

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そして陽の心が欠落したように物語の十数ページもまたその部分が破り捨てられたようだった。きっと破り捨てられたページの数からして一年は進んだだろう。作中の陽は高校3年生で彼は誰かに認めてもらうため、誰かに存在価値を認めてもらうためになんとか生活の拠点を北海道から大阪に移したいようだ。読むことはできないが、確かに私はこの物語の間を知っているような風に思えた。