以前のように小さなレオンハルトを可愛がりたい!という想いで頭がいっぱいになったのだが、今日の彼の様子を思い出し、差し出した手を引っ込める。

「どうかしたかい?」
「いいえ、レオンハルト様をなでなでしたいのは山々なのですが、今日はお疲れでしょう。私はもう部屋に戻りますので、ゆっくりお休みください」

 コルネリアはそう言ってベッドから立ち上がると、そのままドアのほうへと歩いていこうとする。
 しかし、その腕を小さくて可愛らしい手が引き留めた。

「いくな」
「──っ!」
「一緒にいて?」

 小さな子供になっているせいで声も可愛らしいのだが、口調はいつものレオンハルトそのもので、それでもなんだか今日は甘えているようなそんな雰囲気を感じた。
 一緒にいたい、と強く思ったコルネリアはドアに向けた足をベッドに再度向け、そしてレオンハルトに近づく。
 もう我慢できない、といったように彼の小さな頭をなでなですると、そのままぎゅーっと抱きしめる。

「コルネリアっ?!」
「やっぱり、このレオンハルト様はちっちゃくて可愛いです!」