神職の一日は意外とやることが多い。


起床して身を清めたあとすぐに社頭や建物の清掃、そのあと早番の神職で朝拝を行ったあとその日の祈祷の予約や出張の予定などを確認する。

その後みんな揃って朝ごはんを食べて本格的に奉仕が始まる。

御守に御札の作成、お供え物の管理に次の神事や祭の用意。時には神前式(けっこんしき)の事前打ち合わせや命名の依頼なんかもある。

割と電話がかかってくることも多くて、悩み相談だったり言霊の力が必要な案件の以来だったり。


手が空いている者は交代で授与所で御守を授与し、表に出て参拝客と交流するのも大切な役目だ。

神職は一生修行、空き時間に次の昇階位試験の勉強もしなければならない。


ここまでが午前、午後からはもっと忙しい。


早番と遅番の神職全員で夕拝を行ったあと、社頭は妖たちのために開放される。

学校のあるまねきの社は週末と祝日しか社頭を解放していないけれど、このまなびの社は毎日社頭が解放されている。


21時を過ぎた頃から徐々に妖たちが社頭に屋台を立てたり御座をひいて露天商を始め出す。そうなると必然的に揉め事も発生するわけで、その仲裁に駆り出されるのが神職だ。

交代で社頭を見回り、妖たちと交流を深めながら揉め事を仲裁したり違反者を未然に防いだり、困り事はないか聞いて回る。