その日の昼休み、未羽が一方的に話をするのをいつも通り聞いていた。
「あの…佐倉さん…」
さっき、ノートを貸した2人組がいた。
「さっきはノートありがとう、すごく助かった。これお礼にと思ったんだけど、チョコ…嫌いじゃないかな…?」
「ん」
精一杯感謝の意を表す。生まれてこの方、誰かから何かをもらったことなんてなかった。
「お昼…一緒していい…?」