見られたっ、顔っ。


「顔、真っ赤。可愛い」


 恥ずかしいっ、やっぱり。
 真っ赤な顔を見られてしまうのはっ。


「もう可愛すぎてたまらない」


 たまらない、恥ずかし過ぎて。



 そんな中。
 近づく、彼の顔が。

 そして。
 甘すぎるくらいのキス。


 そのはずが。

 一瞬。
 離れる、彼の唇。


「あと5分、続けるから」


 彼は一言だけ言い。
 再開、甘いキス。



 増していく。
 その甘さ。

 あまりにも甘さが深くて。
 溺れそう。


 その甘さと深さと激しさは。
 わからなくなりそうになる、呼吸の仕方を。

 そんなキスをあと5分。
 私、ちゃんとついていくことができるのかな。





 そう思っている。
 それと同時に。
 なっている、快感に。
 彼のキス。

 心地良い。
 その快感が。


 包まれている。
 その快感と心地良さに。



 あと5分、包まれる。


 本当に済むのだろうか。

 今度は私の方が感じてしまうかもしれない。
 彼のことを足りないと。

 そうして。
 求めてしまいそう。