4月8日、春に似つかわしくない天気の中僕は憂鬱な気分で通学路を歩いている。僕、智明愛人は今日から高校2年生になる。やっとクラスになじめたと思ったらもう新しいクラスになってしまう。僕は人づきあいが苦手だから進級するときのクラス替えの日は毎年憂鬱な気分になる。
「はぁ~~~~」
と、長い溜息をつき、今日のことを考えている間に学校についてしまった。やっぱり家に帰ろうかとも思ったが、人づきあいが苦手なくせに初日から休めば確実になじめなくなる自信があったので(休まなくてもなじめないと思うけど...)、重い足取りで昇降口に貼られているクラス表を見に行った。
「え~と、僕のクラスは...あった、1組か」
一組の欄に自分の名前を見つけた。ざっと他の人の名前を見たが去年同じクラスだった人がほとんどいなかった。僕は肩を落とし、ゆっくり教室に向かった。教室に入るとすでに何人かいた。僕はあまり目立たないように自分の椅子に座り、朝のホームルームが始まるまで暇なので机に突っ伏して寝ることにした。目が覚めたら、前のクラスに戻ってないかなーと現実逃避しながら瞼を閉じた。
「ち....く....ぇ....起きて!」
「わあ!」
誰かに呼ばれて僕は飛び起きた。
「はぁ~、やっと起きたか。」
「すみません!起こしてくれてありがとう。」
「どういたしまして。まだホームルーム始まってないから安心していいよ。」
「本当にありがとう、えっと....」
「あたし、藍田奏恵っていうの。隣の席だからよろしくね。」
「うん、よろしく..。」
どうやら寝ている僕を藍田さんが起こしてくれたみたいだ。ホームルームが始まる前で先生はまだ来ていない。藍田さんのおかげで初日から先生に怒られることは回避したようだ。藍田さんは茶色の髪をサイドテールにしていて今時のオシャレな高校生ってかんじだ。ホームルームが始まるまで藍田さんは僕に話しかけてくれた。そのおかげか僕は少しだけ元気が出て、クラスになじめるかもと思った。
数分が先生が来てホームルームが始まった。恒例の自己紹介が終わり、今日はそのまま解散となった。
次の日も藍田さんは僕に声をかけてくれたが、他には誰とも話すことができなかった。自分から話しかけようとしたが何を話せばいいのかわからず、結局話しかけることができなかった。
「やっぱり、僕には無理なんだ...。」
それから僕はクラスの中で孤立していった。僕はいつも窓の外を眺めながら
「退屈だな...。」
と、つぶやいていた。
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月日が流れ、8月になった。約4か月の間で会話をしたクラスメートは藍田さん、菊澤優斗くん、佐野香子さんの3人だけだった。友達とまではいかないが3人とも僕に気を遣ってかよく話しかけてくれる。菊澤くん、佐野さんの2人はたまたま授業の班で同じになり、話すようになった。僕は3人はとて良い人だと思っているし、3人と話しているときは少しだけ楽しいと感じる。でも、なぜだろう。楽しいと思うのになんだか、
「退屈なんだよなぁ...」
「はぁ~~~~」
と、長い溜息をつき、今日のことを考えている間に学校についてしまった。やっぱり家に帰ろうかとも思ったが、人づきあいが苦手なくせに初日から休めば確実になじめなくなる自信があったので(休まなくてもなじめないと思うけど...)、重い足取りで昇降口に貼られているクラス表を見に行った。
「え~と、僕のクラスは...あった、1組か」
一組の欄に自分の名前を見つけた。ざっと他の人の名前を見たが去年同じクラスだった人がほとんどいなかった。僕は肩を落とし、ゆっくり教室に向かった。教室に入るとすでに何人かいた。僕はあまり目立たないように自分の椅子に座り、朝のホームルームが始まるまで暇なので机に突っ伏して寝ることにした。目が覚めたら、前のクラスに戻ってないかなーと現実逃避しながら瞼を閉じた。
「ち....く....ぇ....起きて!」
「わあ!」
誰かに呼ばれて僕は飛び起きた。
「はぁ~、やっと起きたか。」
「すみません!起こしてくれてありがとう。」
「どういたしまして。まだホームルーム始まってないから安心していいよ。」
「本当にありがとう、えっと....」
「あたし、藍田奏恵っていうの。隣の席だからよろしくね。」
「うん、よろしく..。」
どうやら寝ている僕を藍田さんが起こしてくれたみたいだ。ホームルームが始まる前で先生はまだ来ていない。藍田さんのおかげで初日から先生に怒られることは回避したようだ。藍田さんは茶色の髪をサイドテールにしていて今時のオシャレな高校生ってかんじだ。ホームルームが始まるまで藍田さんは僕に話しかけてくれた。そのおかげか僕は少しだけ元気が出て、クラスになじめるかもと思った。
数分が先生が来てホームルームが始まった。恒例の自己紹介が終わり、今日はそのまま解散となった。
次の日も藍田さんは僕に声をかけてくれたが、他には誰とも話すことができなかった。自分から話しかけようとしたが何を話せばいいのかわからず、結局話しかけることができなかった。
「やっぱり、僕には無理なんだ...。」
それから僕はクラスの中で孤立していった。僕はいつも窓の外を眺めながら
「退屈だな...。」
と、つぶやいていた。
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月日が流れ、8月になった。約4か月の間で会話をしたクラスメートは藍田さん、菊澤優斗くん、佐野香子さんの3人だけだった。友達とまではいかないが3人とも僕に気を遣ってかよく話しかけてくれる。菊澤くん、佐野さんの2人はたまたま授業の班で同じになり、話すようになった。僕は3人はとて良い人だと思っているし、3人と話しているときは少しだけ楽しいと感じる。でも、なぜだろう。楽しいと思うのになんだか、
「退屈なんだよなぁ...」