「元気ないな?」
『そんな事ないよ。大丈夫、ちょっと疲れただけ』

 ごめんね。宗。本当に本当にごめんね。
 好きなのに、私は今酷い事をしている。
 わかってるのに、それを止める事もできない卑怯な私は最低だ。

 幽霊なんだから、気疲れしかしないの、きっと宗ならわかるのになんでこんな言い訳言っちゃうんだろう。
 宗に気を使わせちゃうだけじゃん、はあ。

「花火を見て、元気だせ。無理だったら弱音ならいつでも聞くから」
『ありがとう、宗』

 大好き、とつい言いそうになり焦る。
 ああ。なんで私なんかが宗を好きかな。もっと素直で素敵な人なら、そうに事実を告げれたよね。あーあ。
 でも好きなんだよなあ。大好きなんだよなぁ。