物心ついた頃から五人でいた。全員性格バラバラなのに、みんなでいると笑顔になる。
そんな変わらない毎日が続くと思ってた。
 小学五年生の頃だった。雄登(ゆうと)が一人の女子に告白された。たまたま雄登もその女子のことが気になってたみたいで、付き合うことになったらしい。みんなで祝った。
 でも、俺らの日常は崩れていった。雄登が夏休みも冬休みもいつも彼女と遊ぶようになって、俺たちが五人揃うことは少なくなった。そして、毎日浮かれている雄登を一番良く見ていた雄登の双子の弟である蓮登(れんと)が雄登に殴りかかった。それが学校で起きたことで、雄登は手首を骨折して、蓮登は停学処分となった。

 俺らは三人になった。