「ライムおはよ〜」

「ごしゅじん、おはようなのー」

まずは役所だね!

竹弓・改いくらで売れてるかなー?

最初が2,500Gからの設定にしたから5,000Gくらいだったら嬉しいなー。

竹(下)1本300Gもしないから材料費的に言えば1,000Gもかかってないから5,000Gも行けばすごいプラスだし楽しみ!

あ、もう着いちゃった。

「ご用件をお伺いします」

「あ、えっと。昨日オークションに出品したので売上金をもらいに」

「かしこまりました、こちらです」

「お!昨日の嬢ちゃんじゃねーか!アレ、やばかったぞ!ゲーム始まって以来一番荒れたんだからな!わははは」

この人昨日私が弓渡した時に受付のお姉さんの隣にいた人だ。

なんか…いやなんでもない。

「そ、そうなんですか…」

「おっとすまんすまん。俺はガゼルってんだ。一応ここの所長やらせてもらってるぜ!よろしくな!」

「あ、私はフウです。こちらこそよろしくお願いします」

えぇーーー、この人所長さんだったの!?

全然見えない…おっと見かけで判断しちゃダメだね。

「そ、それで弓の方はどうでしたか?」

「ちょい耳貸してくれ、あんま大声で言えなんだ」

「はい…」

「………」

「…っッ!?ほ、本当ですか…?」

「あぁ、間違いねぇ…」

お、思ってたのと桁が2つ違うよ…?

158,000Gってほんと?全く実感ないよ?

あ、そうだ!

「ガゼルさん!」

「どした?」

「今回の落札価格の1つ前と2つ前の入札金額わかりますか?」

「おう、ちょっとまってな」

………

「1つ前が10ぴったりで2つ前が7.6だな!あと、今回最後に落札した人の情報なんだけどな?有名な弓ギルドのマスターらしいぜ!今回匿名で出したから教えなかったが、落札した後俺んとこ来て生産をお願いしたいからどうにか教えてくれないかってせがまれたんだけど嬢ちゃんどうするよ?」

「んー、一応この後露店で15本出そうと思ってるのでもしいらっしゃってくれればそこで詳しい話お聞きします。と伝えていただいてもよろしいでしょうか?」

「承ったぜ!そしたら嬢ちゃん俺とフレンド登録しとこうぜ、状況わかったらこっちから連絡入れられるようにな」

「いいですけど、これからは嬢ちゃんじゃなくてフウって呼んでくださいよ」

「あぁ、これから長い付き合いになるかもだからよろしくな、フウ」

「こちらこそ。それじゃあまたよろしくお願いします!」

そんな大げさに手振らなくても…笑

にしてもあの人NPC?なのになんというか本物の人みたいだったなー。

あ、アヤカに連絡入れとかなきゃ。

『アヤカー。昨日に竹弓・改の売り上げ回収終わってこれから露店行くんだけどこれそー?』

ピコンッ

返信はやっ!

『いいよー!直接露店の方向かっちゃうねー!フレンドにも声かけとくわー』

『りょうかい、ありがとう』っと。

ささ、私は準備始めちゃいますかね!

今日の品物はこちら!


初級ポーション(10)が154本

中級ポーション(10)が94本

竹弓(7〜9)が1本

竹弓改(10)が15本

鉄の剣(7〜9)が1本

鉄の剣(10)が8本

木の盾(4〜6)が7個

木の盾(7〜9)が3個


ラインナップはこんな感じかな!

そういえば値段についてなんだけど、アヤカがいうには

評価3基準だとして


評価1が0.2倍

評価2が0.5倍

評価4〜6が1.5倍

評価7〜9が2倍

評価10は5倍以上


って基準らしいから今回は評価10は5倍にして


初級ポーション(10) 1本 1,500G

中級ポーション(10) 1本 2,500G

竹弓(7〜9) 1つ 3,000G

竹弓改(10) 1つ ???

鉄の剣(7〜9) 1つ 4,000G

鉄の剣(10) 1つ 10,000G

木の盾(4〜6) 1つ 900G

木の盾(7〜9) 1つ 1,200G


ということにしました!

ちなみに竹弓改はアヤカの意見も聞きたいからとりあえず保留。

陳列も終わったしあとはアヤカ待ち

「やーやー、お待たせー」

「アヤカナイスタイミング!」

「どしたーん?」

「竹弓改なんだけどさ…」

「なるほどねー、それなら100,000Gでいいんじゃないかな?あんまり差が開いてないし」

「やっぱりそう思う?でもちょっと高い気がしてさー」

「大丈夫だよ!強い装備なら廃人プレイヤーいくらでも出すから!安いもんだと思うよ?現にうちもそこまで廃人ではないけど50、60万くらいは持ってるし!」

「え、なにそれ、今度はアヤカからも装備代貰おうかな…」

「まあまあ、そこはその分ちゃんと素材渡すからさ」

「大丈夫、冗談だから。後これ、この間の素材で作った武具」

鉄の剣(10)、岩蝙蝠シリーズ

「またすごいもの作ったね…もうさすがに驚かないけど、これはまだこの世界に1つしか無い貴重なものだってわかってくれればいいや…」

「まあ、着てくれれば宣伝にもなるでしょ!」

「楽観的だなー。じゃあ私からもこれ、素材とかはまた今日の狩り終わったら渡すわー」


お一人様1種類につき5つまで
素材持ち込みは相場の0.5倍
新規武具開発依頼は要相談


「これなに?」

「初出店で名前も知られてないのに最初に来たお客さんに全部買われちゃったら宣伝にもならないし転売されてもめんどくさいから購入制限つけて、更に利益上げるための素材持ち込み。あとはトッププレイヤーとかにも目をつけてもらえるようにするための新規武具開発ってわけ」

「すごいね、ほんと勉強になるよ!私経営勉強しようかな」

「ほうほう、まさかフウがここまでゲームにハマるとは…笑」

「からかわないでよ!ほら始めるよ!」

………5分後…

「あ、誰か走って来た?」

凄い勢いでこっち向かってくるんだけど私じゃ無いといいなー。

あ、止まった…私かー。

今のがアヤカが前に言ってたフラグって言うやつか…

「あ、あの!わ、私は…」

「焦らなくても息整えてからで大丈夫ですよ」

「すみません…」

………

「すみません、私はレイナと申します。《レイン・ナイツ》のギルドマスターをしている者です」

「あ!もしかしてガゼルさんが言ってた方ですか!初めまして、フウと申します」

「うちはアヤカです!よろしくっす!」

「どうもよろしくお願いします!あっ、フウさん昨日の弓ありがとうございました!昨日購入してから馴染ませようと思って一晩ずっと狩りをしてたんですがすごく使いやすくて!」

「気に入って頂けたみたいで何よりです!」

凄いなー、一晩中狩りしてたのか…

しかも夜でしょ?この人すごく強いんじゃない?

「それで、弓の生産をお願いしたいのと、もう一つお願いしたいことがありまして…」

「そしたら売り終わってからでも大丈夫でしょうか?」

「はい、そしたら竹弓改を全部…あ、購入制限つけているんですね。じゃあ5つ下さい。あと初級ポーションと中級ポーションも5つずつお願いします」

「ありがとうございます!」

今レイナさん全部って言ったよね!?

って事は150万Gをポンと出せるだけ稼いでるって事!?

「あ、フレンド登録お願いしてもよろしいでしょうか?今後もお願い出来ればと思いまして」

「いいですよー」

………10分後…

「レイナさん、お待たせしました…!まだ残ってますか!?」

「ハルト!まず挨拶でしょ!」

レイナさんお母さんみたい…

「大変失礼しました!僕は《レイン・ナイツ》でサブマスターを務めてますハルトと申します」

「ごめんなさい、私が呼んだの。それで、手はずは整えてあるの?」

「はい!準備万端です!」

なにを企んでるつもり!?

「フウさん、竹弓改のレシピ習得済みと見てお願いがあります。持ち込み生産お願いできませんでしょうか?数が数だけに金額上乗せと最近手に入った素材を少しお渡ししますのでお願い出来ないでしょうか?」

「あ、そういう事でしたか。大丈夫ですよ!」

「素材は竹(下)とプチスパイダーの糸、ウィークラビットの皮で大丈夫でしたか?」

「大丈夫ですよ、それで何本ご希望でしょうか?」

「56本です」

「…え?」

「私のギルド今は精鋭集めて70人弱でやっているんですけど昨日私が買った弓の話をしたらみんな欲しいと言われてしまって生産元がわかり次第お願いするからとの事でお金と素材を集めて貰っていまして…ガゼルさんから連絡貰った時に急いでハルトにお願いして今という訳です」

「いやー、流石ファイブトップギルドだけあって準備が早いですねー」

「アヤカ、ファイブトップギルドって?」

「ん、言葉のままだよ。このゲームのギルドの中でトップ5ってこと」

「レイナさんそんなに凄い方だったんですか!?」

「いえいえ、そんなでもないですよ。それでお願いしてもよろしいでしょうか?」

「…わかりました。少々お待ちください」

………

「これで56本完成です」

「ありがとうございます!こちらお金と素材です」

ちなみに貰った素材はというと


一角兎の水晶角 1本 ダマスカス鉱石 30個
一角兎の霜降り肉 1個 胡椒 3袋 大豆 20袋 玄米 20袋


こんな感じ、食材多くない?

「いえいえ、こちらこそありがとうございます。でもいいんですか?こんな貴重そうなの貰ってしまって?」

「はい!水晶角は私たちに必要ありませんし、ダマスカスは急な対応のお礼です!食材は先程アヤカさんからフウさんの料理は絶品と伺ったので何か作っていただきたくて!」

なんでって思ったらアヤカの仕業か…

後できっちり手伝ってもらわなきゃ!

「そういう事でしたらわかりました。そしたら完売までもう少しお待ちください」

………更に20分後…

最後の木の盾が売れてこれで完売かな!

ちなみに今回の売り上げはと言うと…


商品売り上げ(完売) 2,100,900G


素材持ち込み

初級ポーション 245本 367,500G

中級ポーション 521本 1,302,500G

竹弓改 56本 5,600,000G
(レイナさんが15万Gで売ってると思ってお金を用意したらしく、思ったより安かったとの事で素材持ち込みでも1本10万Gという事に)

竹弓改 11本 1,1000,000G


新規装備開発 3件(内容後日相談)


そんな感じで今回の売り上げ総額なんと

約1000万Gの売り上げがありました…

なに?この金額。

まあ、この話は後でしよう。

とりあえずはレイナさんの相談が先。

「それで、相談というのは?」

「はい。こちらの素材で武具を作成して頂けないかと…」

「うわー、レイナさんまた凄いもの手に入れたね…」


●双頭獣の長骨 ×5
レア度 6
特徴 : 加工法によってしなやかさや強度が跳ね上がる。

●双頭獣の漆黒皮 ×3
レア度 6
特徴 : 黒光りする程艶やかな毛皮。魔法耐性が高い。

●双頭獣の大牙 ×4
レア度 6
特徴 : 猛毒を持った牙。武器に使用すると毒属性を付与。


「アヤカ、双頭獣って?」

「オルトロスって言って頭が二つある犬の事だよ。レイナさんこれはどこで?」

「ソロ限定の特殊クエストで倒したものです。出現条件などは分からないのでこれ以上の内容はお答えできませんが…」

「作るのは構いませんが、私の予想だと双頭獣の素材だけでは…アヤカはどう思う?」

「そうだね、素材が足らないのもあるし、1階層の素材だけだとレア度が足らなくて評価が低くなったりする可能性はあるかもね」

「そうですね…マラカイトのインゴットとかは必要かもしれないですね」

「今掲示板見たら2階層に行くためのダンジョンにマラカイト鉱石(小)が見つかったってあったのでそこに行くのが無難かと」

「協力していただけるんですか?」

「まあ、乗り掛かった船っと事で最後までお手伝いしますよ!あと、パーティ組む以上敬語は無しって事で」

「私も行くよ!後方支援で何か出来るかもしれないし!」

「わかったわ。2人ともよろしく!」

「じゃあみんなステータス見せ合っとこ!うちは今こんな感じ」


アヤカ Lv38

●ステータス
HP 1,540 MP 1,720

STR 30(+13) VIT 100(+34) INT 100(+2)
MND 30 DEX 10(+6) AGI 50(+11)

●装備
・武器 : 鉄の剣
・頭 : 岩蝙蝠の鎧・鉄補強(頭)
・胴 : 岩蝙蝠の鎧・鉄補強(胴)
・体 : ×
・手 : 岩蝙蝠の鎧・鉄補強(手)
・腰 : 岩蝙蝠の鎧・鉄補強(腰)
・足 : 岩蝙蝠の鎧・鉄補強(足)
・背 :
・アクセサリー
① : 鉄の指輪・クリスタルガラス
② : 銅の指輪
③ :

●特殊能力
剣術 Lv28 水魔法 Lv16 風魔法 Lv20
雷魔法 Lv18 光魔法 Lv13 回復魔法 Lv15
身体強化 Lv22 魔力強化 Lv19
並列詠唱 Lv24 体術 Lv21

●能力
生活魔法


「私はこれよ」


レイナ Lv32

●ステータス
HP 300 MP 340

STR 80(+10) VIT 20 INT 20
MND 20 DEX 100(+27) AGI 50(+10)

●装備
・武器 : 竹弓・改
・頭 : 大鷹の鉢巻き
・胴 : 大鷹の胸当て
・体 : ×
・手 : 大鷹の押し掛け
・腰 : 大鷹の腰巻き
・足 : 大鷹の靴
・背 :
・アクセサリー
① : 鷹爪のネックレス
② :
③ :

●基礎能力
弓術 Lv27 火魔法 Lv16 風魔法 Lv19
隠蔽 Lv25 索敵 Lv23 遠視 Lv25
暗視 Lv18 命中強化 Lv23
速度強化 Lv15 魔力操作 Lv12

●能力
生活魔法


「最後は私だね」


フウ Lv11

●ステータス
HP 250 MP 1070

STR 0(+4) VIT 0(+15) INT 95(+2)
MND 70 DEX 0(+3) AGI 0

●装備
・武器 : 銅の短剣
・頭 :
・胴 : ×
・体 : 白いワンピース
・手 :
・腰 : ×
・足 : 狼皮の靴
・背 : 狼毛のコート
・アクセサリー
① : 従魔の指輪
② : 鉄の指輪・クリスタルガラス
③ : 銅の指輪

●特殊能力
鍛治職人 Lv9 裁縫職人 Lv8 木工職人 Lv13
彫金職人 Lv5 錬金術士 Lv7 薬剤師 Lv11
調理師 Lv9 付術師 Lv1 従魔師 Lv4 魔力操作 Lv6

●能力
生活魔法 幸運(大)

●従魔
ライム


「私よわっ…」

「まあ生産職だからねー。にしてもレイナ強いね!」

「いや、ギルド未所属でその強さのアヤカの方が凄いわよ」

「まあ、バランスは取れてるかなー。タンクがいないくらいで」

ライムがいるからまだいいけど私大丈夫かな…?

まあそれが私の戦い方だしね!

「そしたらもうそろそろ夜になるから、明日に備えて各々準備って事で解散しますか!」

「そうね。待ち合わせは明日宿屋起床後噴水前集合で!」

「りょうかい!」

「「「それじゃあまた明日!」」」