私がファイスに勝ってからしばらくして、状態異常攻撃を操るレイナには全状態異常軽減を持ってたから勝つことが出来たし、ジュっくんはSTR型な上にユニークシリーズが無いから難なく勝つことが出来た。
ただ問題はアヤカ。
一言で言うとこの戦いが最後を除けば一番苦労した戦いになったの。
なんでかって?私に勝つためにアヤカが神具を手に入れてた事を黙ってたからなんだよね…
後から聞いた話によるとなんでも災禍の覇龍ってボスを倒したらしくって『空統ベル覇龍』の神具シリーズを手に入れてたらしいの。
これも後から聞いた話なんだけど、私あんまりランキングとか気にして無かったから知らなかったんだけど、アヤカ実はランキング2位だったらしい…
そんなわけで何にも知らない私はここから天才プロゲーマーの本気を身をもって体験することとなった。
例の如く待機エリアから闘技場に向かうと目の前にはアヤカの姿があった。
「あちゃー、ついにフウと戦うことになっちゃったかー」
「私も来ちゃったーって感じだよ?それよりアヤカその防具どうしたの?」
アヤカが身に纏ってたのは、全体的に白寄りの水色の竜鎧。
「あー、これね〜!このイベントで使うのが初めてだからみんな知らないんだったね!」
アヤカがそう言うと鎧が急に色々纏い始めたの!
青白くバチバチと光る二本の角、小さい竜巻みたいなのを纏った大きな爪、翼膜水みたい変わって骨格には氷を纏った横に広がる翼、触れた地面がマグマに変わる程熱を持った細長い尻尾。
ただ唯一変わらなかったアヤカの両腰にある長剣も気になるけど…
「こんなことが出来ちゃうフウと一緒の神具『空統ベル覇龍』のシリーズだよ〜!」
稲妻、風、雲、雨、雪、雹、気温とか色々天気を全て自在に操れる災禍をも生み出す起源とも言える能力なんだよねー…
私…こんなのと戦わなきゃいけないの!?
そんな話をしてたら始まりの鐘が鳴り、レベル差130以上を生み出す巫女天使の神具と、あらゆる災禍を操る覇龍の神具、ついに今戦いの幕が切って落とされちゃったの!
「それじゃあうちから行くよっ!」
アヤカがそう言った瞬間、空を真っ黒な雲、中で轟く稲妻、寒くて凍えそうな気温、雪と雹も同時に降って来るしどうなってんの!?
「次はこれだよ!」
アヤカが剣を抜いた瞬間、来ると思った私は鎌を構えたんだけどなんでか左手に持ってた剣を地面に突き刺し始めたの。
なんかやばいと思ってアヤカを止めようと突撃した時にはもう遅かったの。
地面が地震みたいに揺れ始めて、それを回避するかのように私が足に付いてる跳躍と、翼についてる飛翔のスキルを使って空を飛んだ時、私の視界に目を疑う光景が広がった。
闘技場全体が赤く染まり始めたと思った次の瞬間、山でもないのに地面からマグマが吹き出してきたの…まあ、噴火だよね、うん。
寒いのに暑いっていうよくわからない気温で空には黒雲と絶え間なく落ちる稲妻、地面にはたまにマグマが噴き出す火口で覆われてて…これどこの地獄だろう…私飛べなかったら死んでたよ?
「どう?これだけじゃないけどすごいでしょ!うちまだこの装備で本気で戦ったことないから、フウとの戦いが楽しみでしょうがなかったんだよね〜!それに、フウだってまだ本気で戦ったこと無いでしょ?」
「………どういう事?」
「うちの勘だけどまだフウ、スキル使った事ないでしょ?翼生えてるからなんとなくはわかってたけど飛べるのだって知らなかったわけだしね〜」
バレてる…
私がこの装備になってから特殊能力の『生産の境地』とHPとMPの自動回復効果の話をして戦ったりはしたけど、『重力操作』『空間操作』『魔力放出』『跳躍』『飛翔』のスキルに関してはライムとの練習以外では今まで一回も使った事なかったんだよね。
『生産の境地』は根本的なステータスを底上げするスキル。
『HP継続回復』『MP継続回復』は文字通りだよね。
『重力操作』は文字通りなんだけど、一定空間、もしくは対象の重力を操作したり、武器を軽くしたり重くしたり、後は私の重さも変えられるの!
まあまだ小だから振り幅は小さいんだけどね…
『空間操作』は空間を歪ませて姿を見えなくさせてみたり、転移をすることもできるようになるみたい。
『魔力放出』は『魔力操作』今まで自分とか自分の持ってる武器に纏わせたり自分から魔力を切り離せなかったのが、鎌に魔力を乗せてかまいたちみたいに遠距離に飛ばせるようになる能力みたい。
『跳躍』はジャンプする力を強化してくれたりするみたい。
『飛翔』は文字通り飛べるようになる。
これが一番嬉しいよねー!
自由に空を駆け回れるって凄くない!?
まあ翼あって今まで楽しかったのに救われたなんて思ったのは今が初めてなんだけどね…
ここから私とアヤカの熾烈な空中戦が始まったの。
今私の目の前にいるのは圧倒的な力を持って、天候とか天災を操るまさしく覇龍そのもののアヤカ。
まず私が対抗するために使ったのは魔力操作で全身に魔力を纏って身体強化みたいにする。
次に私自身と鎌の重力を軽減、空間操作で空中を蹴れるようにしたらアヤカに向かって全力で跳躍。
最後にアヤカの目の前まで来たら空間操作でアヤカの後ろに転移して鎌を振り下ろす。
振り下ろした瞬間に鎌の重力を増大させて一気にしとめにかかったの。
流石のアヤカも警戒してたとはいえ、この攻撃は防ぎ用もなく直撃。
「なかなかやるね〜!そんなことまでできるようになっちゃったんだー…今ので体力半分以上持ってかれちゃったし本当にラスボスって感じだねー。まあ、このままやられっぱなしはなんだし、次はこっちから行くよっ!!」
その瞬間、アヤカの二つの剣から放たれた二つの異なる光。
なんとか空間転移で避けようとしたけどそれも叶わず直撃とまではいかないけど被弾しちゃったの。
「今のなに!?私よけられなかったんだけど…」
「んー、フウだから教えるけど…片方は超圧縮した高濃度なプラズマと水素と酸素の爆発だよ!」
「水素と酸素って理科の実験とかでやるやつ?」
「そうそう!それを超圧縮して高濃度にしたあと爆発の方向性をいじっただけだよー」
「なにそれ怖いんだけど…でも、負けないよ!」
「うちこそっ!」
そこからは無言の攻め合いが始まっちゃって…
かれこれ体感では1時間以上経ったんじゃないかって思って確認するとまだ3分しかたってなかったの。
「はぁはぁ…な、なかなかやるね、うちはフウが強くなってくれて嬉しいよ…」
「私こそ、今までサポート側だったからこうやってアヤカと戦えるの凄く楽しい!」
私がHP残り半分くらい、アヤカはもう残り少ないと思う。
「私今すっごく楽しい!だからこうやってアヤカともっと戦ってたいけど…」
「うん、そろそろ時間だね〜。みんな待ってるだろうし、決着つけよっか!」
アヤカは自分の周りに、火、マグマ、水、氷、風、プラズマ、圧縮空気、雷、の玉みたいなのを作って二つの剣を構えて高速で私の方に向かってきた。
私は、鎌術の5連斬を使って最初と同じように空間を跳躍で飛んでアヤカの方に向かった。
飛ばされた斬撃を空間転移でアヤカの上左右前後に転移させて私はアヤカの下に転移。
その瞬間、ごーんという音がして決着がついたの。
「はーあぁ。負けちゃったかー。うちら最後だから転移後すぐに次の試合だと思うからアドバイスしておくけど、今のフウの攻撃のレパートリーだとあの子には勝てないかもしれないから気をつけなねー!」
ってアヤカが消えながら去って行っちゃったの。
同時に私も消えて、そのまま次の試合に行く事になった。
また一撃で終わっちゃって、控室にいるとアヤカが戻ってきたからさっきの言葉の意味を聞いてみたの。
「ねー、さっきのあれってどういう事?」
「ん?あー、じゃああんまり話すとネタバレになっちゃうから少しだけね。うちが全然歯が立たなかったランキング1位の子の事だよ。戦闘経験少ないから仕方ないのかもしれないけど、フウはまだ先読みしたり駆け引きみたいな頭脳戦があんまり得意じゃないっぽいから、その子と当たったら今の攻撃パターンの数で教科書通りみたいに戦ってたら負けちゃうかもしれないよーって事!」
「そんなに強いんだ!」
「そりゃランキング1位だからね〜!2位のうちですらHP半分削れなかったんだからね〜」
私は驚きよりも楽しみと思っていた自分に後悔する事になる。
その試合はラスボス戦というかのように最終戦で顔合わせする事になった。
この戦いが過去最悪の敵であんなに苦戦するとも知らずに私は凄いワクワクしながら闘技場の通路を歩いて広場に向かった。
ただ問題はアヤカ。
一言で言うとこの戦いが最後を除けば一番苦労した戦いになったの。
なんでかって?私に勝つためにアヤカが神具を手に入れてた事を黙ってたからなんだよね…
後から聞いた話によるとなんでも災禍の覇龍ってボスを倒したらしくって『空統ベル覇龍』の神具シリーズを手に入れてたらしいの。
これも後から聞いた話なんだけど、私あんまりランキングとか気にして無かったから知らなかったんだけど、アヤカ実はランキング2位だったらしい…
そんなわけで何にも知らない私はここから天才プロゲーマーの本気を身をもって体験することとなった。
例の如く待機エリアから闘技場に向かうと目の前にはアヤカの姿があった。
「あちゃー、ついにフウと戦うことになっちゃったかー」
「私も来ちゃったーって感じだよ?それよりアヤカその防具どうしたの?」
アヤカが身に纏ってたのは、全体的に白寄りの水色の竜鎧。
「あー、これね〜!このイベントで使うのが初めてだからみんな知らないんだったね!」
アヤカがそう言うと鎧が急に色々纏い始めたの!
青白くバチバチと光る二本の角、小さい竜巻みたいなのを纏った大きな爪、翼膜水みたい変わって骨格には氷を纏った横に広がる翼、触れた地面がマグマに変わる程熱を持った細長い尻尾。
ただ唯一変わらなかったアヤカの両腰にある長剣も気になるけど…
「こんなことが出来ちゃうフウと一緒の神具『空統ベル覇龍』のシリーズだよ〜!」
稲妻、風、雲、雨、雪、雹、気温とか色々天気を全て自在に操れる災禍をも生み出す起源とも言える能力なんだよねー…
私…こんなのと戦わなきゃいけないの!?
そんな話をしてたら始まりの鐘が鳴り、レベル差130以上を生み出す巫女天使の神具と、あらゆる災禍を操る覇龍の神具、ついに今戦いの幕が切って落とされちゃったの!
「それじゃあうちから行くよっ!」
アヤカがそう言った瞬間、空を真っ黒な雲、中で轟く稲妻、寒くて凍えそうな気温、雪と雹も同時に降って来るしどうなってんの!?
「次はこれだよ!」
アヤカが剣を抜いた瞬間、来ると思った私は鎌を構えたんだけどなんでか左手に持ってた剣を地面に突き刺し始めたの。
なんかやばいと思ってアヤカを止めようと突撃した時にはもう遅かったの。
地面が地震みたいに揺れ始めて、それを回避するかのように私が足に付いてる跳躍と、翼についてる飛翔のスキルを使って空を飛んだ時、私の視界に目を疑う光景が広がった。
闘技場全体が赤く染まり始めたと思った次の瞬間、山でもないのに地面からマグマが吹き出してきたの…まあ、噴火だよね、うん。
寒いのに暑いっていうよくわからない気温で空には黒雲と絶え間なく落ちる稲妻、地面にはたまにマグマが噴き出す火口で覆われてて…これどこの地獄だろう…私飛べなかったら死んでたよ?
「どう?これだけじゃないけどすごいでしょ!うちまだこの装備で本気で戦ったことないから、フウとの戦いが楽しみでしょうがなかったんだよね〜!それに、フウだってまだ本気で戦ったこと無いでしょ?」
「………どういう事?」
「うちの勘だけどまだフウ、スキル使った事ないでしょ?翼生えてるからなんとなくはわかってたけど飛べるのだって知らなかったわけだしね〜」
バレてる…
私がこの装備になってから特殊能力の『生産の境地』とHPとMPの自動回復効果の話をして戦ったりはしたけど、『重力操作』『空間操作』『魔力放出』『跳躍』『飛翔』のスキルに関してはライムとの練習以外では今まで一回も使った事なかったんだよね。
『生産の境地』は根本的なステータスを底上げするスキル。
『HP継続回復』『MP継続回復』は文字通りだよね。
『重力操作』は文字通りなんだけど、一定空間、もしくは対象の重力を操作したり、武器を軽くしたり重くしたり、後は私の重さも変えられるの!
まあまだ小だから振り幅は小さいんだけどね…
『空間操作』は空間を歪ませて姿を見えなくさせてみたり、転移をすることもできるようになるみたい。
『魔力放出』は『魔力操作』今まで自分とか自分の持ってる武器に纏わせたり自分から魔力を切り離せなかったのが、鎌に魔力を乗せてかまいたちみたいに遠距離に飛ばせるようになる能力みたい。
『跳躍』はジャンプする力を強化してくれたりするみたい。
『飛翔』は文字通り飛べるようになる。
これが一番嬉しいよねー!
自由に空を駆け回れるって凄くない!?
まあ翼あって今まで楽しかったのに救われたなんて思ったのは今が初めてなんだけどね…
ここから私とアヤカの熾烈な空中戦が始まったの。
今私の目の前にいるのは圧倒的な力を持って、天候とか天災を操るまさしく覇龍そのもののアヤカ。
まず私が対抗するために使ったのは魔力操作で全身に魔力を纏って身体強化みたいにする。
次に私自身と鎌の重力を軽減、空間操作で空中を蹴れるようにしたらアヤカに向かって全力で跳躍。
最後にアヤカの目の前まで来たら空間操作でアヤカの後ろに転移して鎌を振り下ろす。
振り下ろした瞬間に鎌の重力を増大させて一気にしとめにかかったの。
流石のアヤカも警戒してたとはいえ、この攻撃は防ぎ用もなく直撃。
「なかなかやるね〜!そんなことまでできるようになっちゃったんだー…今ので体力半分以上持ってかれちゃったし本当にラスボスって感じだねー。まあ、このままやられっぱなしはなんだし、次はこっちから行くよっ!!」
その瞬間、アヤカの二つの剣から放たれた二つの異なる光。
なんとか空間転移で避けようとしたけどそれも叶わず直撃とまではいかないけど被弾しちゃったの。
「今のなに!?私よけられなかったんだけど…」
「んー、フウだから教えるけど…片方は超圧縮した高濃度なプラズマと水素と酸素の爆発だよ!」
「水素と酸素って理科の実験とかでやるやつ?」
「そうそう!それを超圧縮して高濃度にしたあと爆発の方向性をいじっただけだよー」
「なにそれ怖いんだけど…でも、負けないよ!」
「うちこそっ!」
そこからは無言の攻め合いが始まっちゃって…
かれこれ体感では1時間以上経ったんじゃないかって思って確認するとまだ3分しかたってなかったの。
「はぁはぁ…な、なかなかやるね、うちはフウが強くなってくれて嬉しいよ…」
「私こそ、今までサポート側だったからこうやってアヤカと戦えるの凄く楽しい!」
私がHP残り半分くらい、アヤカはもう残り少ないと思う。
「私今すっごく楽しい!だからこうやってアヤカともっと戦ってたいけど…」
「うん、そろそろ時間だね〜。みんな待ってるだろうし、決着つけよっか!」
アヤカは自分の周りに、火、マグマ、水、氷、風、プラズマ、圧縮空気、雷、の玉みたいなのを作って二つの剣を構えて高速で私の方に向かってきた。
私は、鎌術の5連斬を使って最初と同じように空間を跳躍で飛んでアヤカの方に向かった。
飛ばされた斬撃を空間転移でアヤカの上左右前後に転移させて私はアヤカの下に転移。
その瞬間、ごーんという音がして決着がついたの。
「はーあぁ。負けちゃったかー。うちら最後だから転移後すぐに次の試合だと思うからアドバイスしておくけど、今のフウの攻撃のレパートリーだとあの子には勝てないかもしれないから気をつけなねー!」
ってアヤカが消えながら去って行っちゃったの。
同時に私も消えて、そのまま次の試合に行く事になった。
また一撃で終わっちゃって、控室にいるとアヤカが戻ってきたからさっきの言葉の意味を聞いてみたの。
「ねー、さっきのあれってどういう事?」
「ん?あー、じゃああんまり話すとネタバレになっちゃうから少しだけね。うちが全然歯が立たなかったランキング1位の子の事だよ。戦闘経験少ないから仕方ないのかもしれないけど、フウはまだ先読みしたり駆け引きみたいな頭脳戦があんまり得意じゃないっぽいから、その子と当たったら今の攻撃パターンの数で教科書通りみたいに戦ってたら負けちゃうかもしれないよーって事!」
「そんなに強いんだ!」
「そりゃランキング1位だからね〜!2位のうちですらHP半分削れなかったんだからね〜」
私は驚きよりも楽しみと思っていた自分に後悔する事になる。
その試合はラスボス戦というかのように最終戦で顔合わせする事になった。
この戦いが過去最悪の敵であんなに苦戦するとも知らずに私は凄いワクワクしながら闘技場の通路を歩いて広場に向かった。