・キャッチコピー
無力な隻腕奴隷は戦う術と希望を与えられた。命を燃やせ、愛する人を絶望から救う為に。



・物語の世界観
遠い昔、舞台となる大陸に魔界へと繋がる三つの門が現れた。
門のある土地は『魔境』と呼ばれ、魔界からやってきた魔人やモンスターで溢れかえり、人々は立ち入ることすらできなくなってしまった。
大陸を支配していた大国の王はこの事態を重く受け止め、アルファデクス(α)、ベタクリス(β)、デルファータ(γ)の三英雄を魔境へと送り込んだ。
三英雄はそれぞれ神から与えられた武器『神器』を用いて魔人たちと熾烈な戦いを繰り広げ、遂に門を封印することに成功した。
褒賞として彼ら三人は領主となり、その呪われた地を英雄の子孫が代々治めることとなった。

物語はアルファデクス領の神器が何者かに奪われ、魔界への門が再び開かれたところから始まる。


主人公はベタクリス領に住む奴隷の少年、ティル。
侵攻してくるモンスターから領都を守るため、ひたすら壁を作り続けるという過酷な日々を送っていた。
彼は『読解』という翻訳の下位互換スキルを持っていたが、労働奴隷である今はそれを使うこともない。
何の希望も見いだせない毎日だったが、ある出来事をキッカケに一変してしまう。
壁での作業中に突然モンスターの大群に襲われ、彼の仲間が次々と目の前で食われていったのだ。

絶体絶命と思われたそのとき。
颯爽と現れた女剣士によって、ティルは間一髪のところを助け出された。
だがその代償は大きく、ティルは利き手を失い、女剣士は死に至る呪いを受けてしまう。

実は隣領アルファデクスの若き領主だった女剣士。
自身を救ってくれた彼女に報いたい。
無力だった自分をどうにか変えたい。
生きる希望をようやく見出したティルは恩人を救うため、命を賭して危険な修行を開始するのであった。


・その他の設定
アース神:大陸で浸透している宗教の神。ジョブや魔法をもたらし、人々を導く存在だと言われている。
ジョブ:人々は産まれたときに天職(ジョブ)をアース神から与えられている。ジョブに関連したスキルを習得できるため、実際に就く職業もそれに見合うものを選ぶことが多い。
セントラルガーデン:かつて存在した古の王国が滅び去った後、アース神を信仰する教団が大陸を支配した。彼らは大陸の中心に運営拠点を置き、三英雄の統治する三領を監視・指導している。ちなみに彼らは自身が治めている土地を国ではなく、庭園(ガーデン)と呼んでいる。
ゾディアーク(元老院):十二名いる執政官の総称。彼らがセントラルガーデンの政務を行う。第一階位~第十二階位までの序列が存在し、全員が何かしらに特化したジョブを持っている。

魔法:アース言語を用いた呪文を使用し、自身の魔力を出力として超常的な現象を引き起こす。
魔導:魔法とは異なり、魔力を必要としない。威力も術者のイメージ次第で自由自在だが、扱うにはルーナ言語を理解する必要がある。

ルーナ言語の特徴:表音文字(アルファベットやひらがな、カタカナ)を用いるアース言語とは異なり、表語文字(漢字)であらわされる。このため、アース言語しか知らない人々はルーナ言語を理解できない。それはたとえ翻訳スキルを用いても不可能。
たとえばルーナ文字で書かれた「炎」に翻訳スキルを使用すると「LAMEF」となる。
「LAMEF」に該当する単語がアース言語に無いので、訳者は意味を理解できない。
一方で主人公の読解スキルでは「赤色の熱い火でホノオと読む」と分かる。
呪文で発音さえできれば発動する魔法と異なり、魔導はきちんと意味を理解していないと使用できない。