「、、っはぁ」
疲れた、そりゃそうだ家から遠いこの神社まで全力で走ってきたんだから

僕は陰陽師の名家「御陰家」の長男 御陰晴
親からのプレッシャーが嫌で父親と大喧嘩し家出して来た、ここの神社は嫌な気持ちになった時によく来る
お気に入りの場所だ、ただ今回は少し違うここに来たではなく''家出をした''のだ。

「思わず出て来ちゃったけど、どうしよ何も持って来て無いしお金は、、、2000円、、まぁどうにかなるか!」
といっても今は神社の階段にただ座ってるだけで何もする事がない、結構本当に困っている。
誰か養ってくれはしないだろうか。

「うーん、」

「何してるの?」

「うわっ!?」
目の前に猫の耳を生やし二つに割れた尾をもつ少年が現れた、

「誰?っていうか耳!しっぽ!?」

「あははっ!僕は琥珀、この神社に住み憑いてる化け猫!」

「化け猫って妖!?」

「あやかし?うん、多分」
どうしよう、、、仮にも陰陽師だし祓うとかした方がいいのかな、あっでもそもそも僕そんなに力無いし、、、うーん

「何をぶつぶつ言ってるの?」

「うわぁっ!口に出てた?」

「うん。おんみょうじ?が何とか」

「あーっと、僕、陰陽師っていって君たちみたいな妖を祓う仕事をしてるんだ」

「え?じゃあ僕祓われちゃう?ってこと?」

「一応は、そう」

「えーーー!」

「あっでも僕にはそんな大きな力は無いから君は祓えないかな。」

「なーんだ、そっか!じゃあ仲良くなれるね!」

「な、仲良く?」

「うん友達になろうよ!」
何言ってるんだ、そう思った。だっておかしいだろ?人間と妖が友達?これまでずっと人間に祓われてきた妖が?
意味が分からなかった、でも、、、、、、すこし嬉しかったんだ
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「お前まともに妖力使えねぇんだってな!母ちゃんが言ってたお前には近づくなって」

「お前の下手が移るから!」

「別にうつらないよ、、、!」
幼稚園、小学校の時から僕はみんなから馬鹿にされてた、それもそうだろう陰陽師の名家、御陰家の長男が妖力もまともに使えない落ちこぼれだったのだから。