「まさかあんなところで君に会えるなんて思っていなかった。見つけた時は本当に驚いたよ」

青王は自室に飾ってある写真を愛おしそうに見つめている。
「あの時、君がチョコレートを作りながら幸せそうに微笑んでいてとても安心したんだ」

今は穂香として生きる君は、当然わたしのことは覚えていないだろう。
だけどいつか思い出してくれたらうれしい。
もう一度あの頃のように語り合い、笑い合い、穏やかな時間を一緒に過ごせたら、うれしい。