やっと思い出してくれた。城の屋上から叫んでしまいたいほどうれしい。この気持ちをどこにぶつければいいのかわからないほど興奮している。
穂香が最初に京陽に来たときに、わたしからおまえは空良の生まれ変わりだと話してしまいたかった。けれど、そんなことを突然言われて素直に受け入れられる人間などいないだろう。
だからわたしは自分の気持ちを抑え込み、穂香が自分で思い出してくれるときを待つことにした。思い出すキッカケになればと、空良にしていたように頭をなでてみたり、手伝いをしたいと言ってみたり...
そんなとき、メニューをリクエストし一緒に料理を作れるチャンスが訪れた。
空良と二人で頻繁に作っていたトマトのカレー。当時はわたしが菜園で育てたトマトやナスを使っていた。
一緒に作り二人で食べることで、なにか少しでも思い出してくれればと期待した。
すると穂香は、あのフルーツサラダを作り、話がしたいと言ってきた。わたしは穂香がなにかを思い出したに違いないと確信した。でもまさか一度にすべてを思い出すとは思わなかった。
ただ、遙のことだけは忘れたままでいて欲しかった。きっととても怖かっただろうし悔しかっただろうから。
穂香が最初に京陽に来たときに、わたしからおまえは空良の生まれ変わりだと話してしまいたかった。けれど、そんなことを突然言われて素直に受け入れられる人間などいないだろう。
だからわたしは自分の気持ちを抑え込み、穂香が自分で思い出してくれるときを待つことにした。思い出すキッカケになればと、空良にしていたように頭をなでてみたり、手伝いをしたいと言ってみたり...
そんなとき、メニューをリクエストし一緒に料理を作れるチャンスが訪れた。
空良と二人で頻繁に作っていたトマトのカレー。当時はわたしが菜園で育てたトマトやナスを使っていた。
一緒に作り二人で食べることで、なにか少しでも思い出してくれればと期待した。
すると穂香は、あのフルーツサラダを作り、話がしたいと言ってきた。わたしは穂香がなにかを思い出したに違いないと確信した。でもまさか一度にすべてを思い出すとは思わなかった。
ただ、遙のことだけは忘れたままでいて欲しかった。きっととても怖かっただろうし悔しかっただろうから。