そしたらそのあとに続いて維那と冬麦も出てきた。
「心音~。本当にごめんね~」
「これからはまた、うちらと仲良くしようねっ」
 ふざけたような口調で言われて、思わず怒りそうになった。
 深呼吸、深呼吸。
 私はなにも言わず、駆け出した。
 終わったのかな。
 これで、終わったのかな。
 良かったんだよね、これで。
 最終的に分かってもらえなかったけど、分かってくれる人がそばにいて私に笑いかけてくれるから。
 うん、大丈夫。大丈夫だよ。
 私は前を向いて生きていける。
 自分の心にそう言い聞かせる。
『うん。心音が決めたことならそれで良いんだよ。それが良いんだよ』
 私の太陽の、涼晴くんの声が聞こえたような気がした。