痛くもない、辛くもない、苦しくもない。
 ここ、どこ?
 前見た夢と同じ場所。
『大丈夫。この悪夢から覚めるかどうかは心音次第だよ』
 涼晴くんの声。
 『大丈夫。頑張って、行っておいで』
 優しい手に背中をそっと押された。
『うん!』
 私は力強く頷いて、光の方へと走っていった。