次の日の休み時間。
 朝も涼晴くんに心配をかけちゃったなぁ。
 どうすればいいのか分からなくて。
 逃げたくて、逃げられなくて。
 泣きたくて、泣けなくて。
 辛いけど、誰にも言えない。
 そんな感じだった。
 昨日は帰ってから、ずっと泣いていた。
 やっぱりもうこれ以上他の人に迷惑をかけたくなくて。
 今の状況を止めることができない自分が何より嫌で。
 それでも、気が付けば私はいつものように学校に来ていた。
 涼晴くんが応援してくれるから、心配してくれるから。
 私は何度、その笑顔に勇気をもらっただろう。
 本当に感謝しかない。
 それなのに、何もできない自分が嫌になる。
 だから、ちゃんと話さないと。
 話せば、向こうが何が嫌でいじめてきたのかが分かると思うんだ。
 それと、この問題が解決したら、自分のことを好きになれるかもしれない。
 そう思っていたのに。
 「なんで?」
 二人は、話す気なんかないようで、いつものようにこそこそと話しているだけだった。
 忙しい時期なのに委員会を休んで、話し合おうと思っていたのに。
 「どうする?」
 緋緒里が困ったような顔で聞いてくる。
 「もういいよ。向こうがそのつもりなら。」
 私はそう言って、委員会に行こうとした。
 なのに、委員会に向かっている私のあとを二人がついてくる。
 どういうつもりなの?私が謝れば済むの?ううん、私が謝ることなんてないはず。
 じゃあ、どうしたいの?
 私は……どうしたらいいのだろう?