「ということでクリスマスパーティーは平日、プレゼント交換だけってことにしたら?」 
 昼休みにまたまた廊下に出て話し合う。
 「あ~。うん。それも、いいかもね。」
 維那が言って、冬麦も頷いている。
 でも、なんか歯切れが悪いし、二人とも納得のいっていないような顔をしている。
 なにかあるならちゃんと言えばいいのに。
 今だって目の前で私の悪口言ってるなら、嫌なところハッキリ言ってよって思う。
 それが声に出せたら、そんなに苦労していないだろう。
 その分、緋緒里と純玲といると楽なんだ。自分の意見をちゃんと言ってくれるし、嫌なところも言葉にして伝えてくれる。そんな二人を、私は尊敬している。
 昼休みもあと少しとなったころ、二人は帰っていった。
 「私、冬休みまであの二人とは少し距離を置こうかな。」
 自分を変えるために。
 もう傷つかないように。
 「そんなことしたら、もっと色々言われちゃうよ。」
 そうなんだけどさ。
 あっ、もう授業が始まっちゃう。
 私と朱璃は急いで席に戻った。