誰かの温もりが欲しかった。
 誰かの笑顔が欲しかった。
 誰かの愛が欲しかった。
 正しくなくても、歪んでいても、狂っていても、別にいい。
 ただ、愛されたかった。
 煙たがられたくなかった。
 嫌われたくなかった。
 身体の傷にはふれてほしくなかった。
 同情なんかいらない。
 助けてほしかった。
 誰かの愛情が、誰かの優しさが、誰かの心が、誰かの言葉が欲しかった。
 けれど、誰も見てくれないし、気付いてもくれない。
 誰も、認めてはくれない。誰も、心配してはくれない。誰も、分かってはくれない。
 死にたいと思っていても、なんだかんだ生きている自分が、大嫌いだった。
 自殺願望と希死念慮。いつだって、その違いは大きい。
 何か理由があって死にたい自殺願望と、なんとなく死にたいだけの希死念慮。
 死にたい理由も、死ぬ覚悟もないくせに、死にたいだなんて思っている、自分が嫌いだった。
 それでも、そうだとしても、死にたかった。死にたくなった。
 くだらない理由だと分かっている。私よりも辛い人がいるということも分かっている。
 こんな些細のことで、悩んじゃいけないことも分かっている。
 分かっているけれど、苦しかった。辛かった。
『神様へ
 私を死なせてください。私に、死ぬ勇気をください。
 生きたい人の明日を奪わないでください。
 生きたい人が死んで、死にたい人が生きる日々をどうか変えてください。 
 もう、うんざりだから。
 お願いです。』
 自分が命を軽く見ていることは知っている。知っている。

 だから、もう、放っておいて。