寝ている訳ではないから、授業終了のチャイムがなる前になると顔を上げる。
でもずっとうつ伏せになっていたせいで、頭は中途半端に雲がかったような気分になる。
そしてもともと暗い性格に一層拍車がかかって機嫌が悪くなる。
今日もそんなダルい状態。なのに突然頭に柔らかい鈍器のようなものが当たったせいで、俺の不快指数は余計に増した。
「いだっ」
「凪、授業終わったぞ」
「頭はなしだろ、大和」
「目が覚めたろ。加藤先生もよくやるじゃん」
「あの暴力教師、いつか訴えてやる」
「はいはい。じゃあさっさと荷物まとめて帰るぞ、折角今日は昼までなんだし、どっかで飯食って帰ろうぜ」
そう言って笑いながら再び鞄を振り上げようとしたのは、最近仲良くなったクラスメイトの上橋大和だ。
大和は成績優秀で、一年生ながら生徒会にも立候補するほどの優等生っぷりを発揮する奴で、俺とは正反対の人間だ。
大和とは入学時から席が隣だったけれど、ほとんど接点なんて持つことはなかった。
なのに偶然俺が一人でゲーム雑誌を広げていると、突然話しかけてくるようになって、意外にも話が盛り上がってすんなり打ち解けた。ゲームは強力な共通言語だと思う。
でもずっとうつ伏せになっていたせいで、頭は中途半端に雲がかったような気分になる。
そしてもともと暗い性格に一層拍車がかかって機嫌が悪くなる。
今日もそんなダルい状態。なのに突然頭に柔らかい鈍器のようなものが当たったせいで、俺の不快指数は余計に増した。
「いだっ」
「凪、授業終わったぞ」
「頭はなしだろ、大和」
「目が覚めたろ。加藤先生もよくやるじゃん」
「あの暴力教師、いつか訴えてやる」
「はいはい。じゃあさっさと荷物まとめて帰るぞ、折角今日は昼までなんだし、どっかで飯食って帰ろうぜ」
そう言って笑いながら再び鞄を振り上げようとしたのは、最近仲良くなったクラスメイトの上橋大和だ。
大和は成績優秀で、一年生ながら生徒会にも立候補するほどの優等生っぷりを発揮する奴で、俺とは正反対の人間だ。
大和とは入学時から席が隣だったけれど、ほとんど接点なんて持つことはなかった。
なのに偶然俺が一人でゲーム雑誌を広げていると、突然話しかけてくるようになって、意外にも話が盛り上がってすんなり打ち解けた。ゲームは強力な共通言語だと思う。