「でも、何度も清水さんと会ってるうちに、いつの間にか気にならなくなってきて、それも含めて清水さんだと思うようになったんだ。
泣いてる清水さんも、それを克服したいって思ってる清水さんも、全部清水さんの大事な一部分だと俺は思う」
他人の俺がこんなことを言っても、何の意味も無いかもしれない。
それに言っていることが本心だとは限らないし、間違った言葉を選んでいるかもしれない。
自分の気持ちを伝えるのは歯痒くて苦しい。
けれど、気付けば俺の中でジミズが清水に変わって、いつの間にか彼女のことが好きになっていた。
そういう気持ちの変化を知ってほしかった。
「清水さんが治したいって思うのなら、もちろん治って欲しいと思うけど、治んなくても何とも思わない。俺にとって大した問題じゃないんだ」
ありきたりな言葉だと思う。
泣きながら何度も頷く清水が何を考えているのかはわからない。
でも俺は数週間だけど清水と一緒に過ごし、わずかながら彼女のことを知った。そんな少しの進展が、清水に大事なことは伝わっているとはっきり確信に変える。
涙の理由はもう知らなくていい。



