週末はクリスマスだ。このところのクリスマスは一人で過ごしてきた。今年は未希がいる。折角だから二人で食事するとか、一緒にクリスマスケーキを食べるとか、クリスマスらしいことをしたいと思った。ほしいものがあればプレゼントでもしてやろうか? 年末のボーナスは思いのほかもらった。未希に聞いてみる。
「クリスマスはどうする?」
「どうするって?」
「レストランで食事したいとか、どこかへ行きたいとか、ある?」
「アルバイトがあるから」
「遠慮するな、その分を身体で返せ! なんて言わないから。ただ、未希と一緒にクリスマスを過ごしたいだけだから」
「出かけると疲れるから、近くでならいいけど」
「それなら近くのファミレスで夕食を食べよう。23日と24日どちらの都合がいい?」
「24日なら早番で5時には終わります」
「それから近くのファミレスへ行こう。24日6時に予約を入れておこう」
「ケーキは25日に売れ残ったものを安く買えますから、ケーキを買うならその方が良いです」
「じゃあ、ケーキを食べるのは25日にしよう」
24日6時に二人で近くのファミレスに行った。ファミレスなら料理の値段は知れている。未希の好きなものを選ばせたら、チーズインハンバーグを選んだ。俺はステーキを頼んだ。ささやかなクリスマスのディナーだが、俺にとっては久しぶりの女の子とのクリスマス・イブだ。
「これで、二人が外で食事するのは2回目だな」
「火曜日に食べたばかりなのに、今週は2回もご馳走になってありがとう」
「気にするな。一緒に食べたかっただけだ。それと未希はアクセサリーを持っていなかったな。クリスマスのプレゼントだ。受け取ってくれ」
俺はポケットから指輪のケースを取り出した。それは昨日早めに退社して渋谷で買ったものだった。選ぶのに随分時間がかかったが、デザインの気に入ったものを見つけた。未希はアクセサリーを一つも付けていなかったから、何か着けさせたいと思ったからだ。
「指輪のサイズが分からなかったから、店員に聞いて適当な大きさにしたから、入る指にしたらいい」
未希は中指に嵌めてみたり、薬指に嵌めてみたりしていたが、左手の薬指に嵌めた。
「左手の薬指は婚約指輪や結婚指輪をするときだから、右手の薬指の方がいい」
未希は右手にはめ直した。そしてそれをじっと眺めていた。
「クリスマスプレゼントありがとう。これは私からのプレゼント」
思いがけなく、未希がプレゼントをくれた。
「開けていいか?」
未希が頷く。包みを開けると丁度良い大きさのグラスだった。青いガラスの模様がはいっている。
「手作りのグラスだそうです。いつも缶ビールを直接飲んでいるけど、このグラスで飲んでください。その方がおいしいと思います」
「ありがとう。そうするよ」
クリスマスプレゼントを女の子からこの歳で始めてもらった。
「明日は学校へ行くぞ。相談にのってもらえるといいな」
未希は頷いた。そして手を繋いで帰ってきた。それから学校訪問の際の打ち合わせをした。
「クリスマスはどうする?」
「どうするって?」
「レストランで食事したいとか、どこかへ行きたいとか、ある?」
「アルバイトがあるから」
「遠慮するな、その分を身体で返せ! なんて言わないから。ただ、未希と一緒にクリスマスを過ごしたいだけだから」
「出かけると疲れるから、近くでならいいけど」
「それなら近くのファミレスで夕食を食べよう。23日と24日どちらの都合がいい?」
「24日なら早番で5時には終わります」
「それから近くのファミレスへ行こう。24日6時に予約を入れておこう」
「ケーキは25日に売れ残ったものを安く買えますから、ケーキを買うならその方が良いです」
「じゃあ、ケーキを食べるのは25日にしよう」
24日6時に二人で近くのファミレスに行った。ファミレスなら料理の値段は知れている。未希の好きなものを選ばせたら、チーズインハンバーグを選んだ。俺はステーキを頼んだ。ささやかなクリスマスのディナーだが、俺にとっては久しぶりの女の子とのクリスマス・イブだ。
「これで、二人が外で食事するのは2回目だな」
「火曜日に食べたばかりなのに、今週は2回もご馳走になってありがとう」
「気にするな。一緒に食べたかっただけだ。それと未希はアクセサリーを持っていなかったな。クリスマスのプレゼントだ。受け取ってくれ」
俺はポケットから指輪のケースを取り出した。それは昨日早めに退社して渋谷で買ったものだった。選ぶのに随分時間がかかったが、デザインの気に入ったものを見つけた。未希はアクセサリーを一つも付けていなかったから、何か着けさせたいと思ったからだ。
「指輪のサイズが分からなかったから、店員に聞いて適当な大きさにしたから、入る指にしたらいい」
未希は中指に嵌めてみたり、薬指に嵌めてみたりしていたが、左手の薬指に嵌めた。
「左手の薬指は婚約指輪や結婚指輪をするときだから、右手の薬指の方がいい」
未希は右手にはめ直した。そしてそれをじっと眺めていた。
「クリスマスプレゼントありがとう。これは私からのプレゼント」
思いがけなく、未希がプレゼントをくれた。
「開けていいか?」
未希が頷く。包みを開けると丁度良い大きさのグラスだった。青いガラスの模様がはいっている。
「手作りのグラスだそうです。いつも缶ビールを直接飲んでいるけど、このグラスで飲んでください。その方がおいしいと思います」
「ありがとう。そうするよ」
クリスマスプレゼントを女の子からこの歳で始めてもらった。
「明日は学校へ行くぞ。相談にのってもらえるといいな」
未希は頷いた。そして手を繋いで帰ってきた。それから学校訪問の際の打ち合わせをした。