プロローグ
「どこにいても、何をしていても、いつもどこか息苦しい――こんな自分のことが大嫌いだ。」
 こんなことを考える私の報われないと思うこの思いは、遠くの空に届きますよぉにと願い文にもならず消え去っていく。
 
こんなSNSの中の関わりなのに彼に恋してしまうなんて、、、。

1章
 私の名前はゆか。
 私は親には、厳しくされ、妹にはいつも文句を言われていた。
 それに、学校ではゆかを仲間外れにしたりする女子もいて人を信じることが怖くなっていた。
 元々ゆかの明るく優しく人と話すのが大好きなゆかは大層悲しんだ。
 考え方を変えればただ悲しくでいただけだった。
 何もできなかった。
 そんな、私はSNSのlimeの中の投稿にハマった。
 少しでもゆかの辛さを和らげるものだった。 
 表面上だとしても自分のことを認めてくれる、聞いてくれるからだ。
 私はどんどんハマった。
 特に仲良いことは個別でも話した。
 特に私が仲良かった、meyuという名前で投稿していた、男の子とは、特に仲良くいつも相談も聞いてくれた。
 そんな彼に私が恋しないわけがなかったのだ。
 なぜなら、親からは愛情はなく、友達と言える子はいなかったから。
 しかも、私の投稿で彼は彼氏枠になってくれた。
 その日はとてもカラッと晴れた日だった。 
 もうそれが嬉しくて、日々が少しでも楽しくなった。
 しかし、どんよりとその翌日から雲行きは怪しくなっていく。
 そんなある日、学校でこんなことが起こるなんてこの時は思いもしなかった。

2章
 学校は嫌いだ。
 でも、それでも楽しめたのはmeyuくんのアドバイスなどのおかげだ。
 そんな学校には、芽夢君というmeyu君と同じ名前男の子がいた。
 その子はなんでもできるタイプの皇子様のような人で女の子からモテモテだった。
 ゆかはmeyu君と同じ名前の彼に興味がわいた。
 それが学校に行きたい1つの理由だった。 
 だが元々避けられているゆかにクラスのみんなは由華が芽夢くんに興味を待ってることを知って、一段といじめた。
 芽夢君は誰にも優しかったから、由華にも優しかった。
 芽夢君は少しいじめられてる由華に他の子よりも気にかけてくれた。
 それに目をつけたクラスメイトは、由華を気づかない様なレベルではなく、ゴミを机に置いたり、教科書に落書きがされるようになった。
 由華は学校に行くのも辛くなった。
 とても苦しかった。
 だけど、meyu君が、話を聞いてくれることで、ゆかは学校に行くことがギリギリできた。
 それでも耐えた由華のことは賞賛すべきではないか。
 陰口にも耐え、差別的発言。
 それでも由華の優しさから嫌いな人に話しかけられても話してしまう。
 これは彼女が変わったとも言えるだろう。
 なぜなら、彼女はこれまで、ただこの現実に嘆いていただけ。
 だけど彼女は一歩ずつでも、前に進んでいるのだ。
 相談相手もいる。
 心も強くなっている。
 少しづつでも変わると決意した結果だろうか。
 そんなことを考えてた。
 その次の日学校に行くとそんなことがあっさりと無くなった。
 なぜなのかゆかにはわからなかった。
 この後にわかる羽目になるなんてこの時は考えられなかった。

3章
〈芽夢目線〉
 僕、恵川 芽夢は、白雪 由華ちゃんのことが好きだ。
 由華ちゃんは、いつも笑顔を浮かべてて、人から差別らしきことをされても、その子に対しても優しくしちゃうそんな女の子だった。
 けれども、彼女は、最近元気がなくなっていた。
 やっぱり、いじめられてるからなのだろうか?ある日僕は、由華ちゃんと名前が同じのユーザーをlimeの中で見つけた。
 僕は彼女に話しかけることができず、だから連絡先の交換もできていなかった。
 彼女と同じ名前のyukaは、自分の気持ちを語っていて、僕は、その子と仲良くなって、yukaと呼び捨てで呼べるまでになった頃。
 彼女の投稿の枠決めに彼氏枠があった。
 僕はどうしても入りたくなり、頼んだら、入れた。
 その時は、舞い上がるような気持ちで、嬉しさのあまり、物を破壊しそうになった程だ。
 由華ちゃんじゃないと思っていても彼女だと信じてしまうのがバカだなと感じてしまう。
 彼女の最初に浮かべていた一億点の笑顔を僕だけにしてほしいと考えながら。
 そんなある日、僕は気づいてしまった。
 クラスメイトの子達が、みんながいない時を狙って由華ちゃんの教科書を机から取り出して落書きをしていたのを。
 ちょうど戻ってきた僕はすぐにドアを開けて、彼女達に声をかけてしまった。
 きっと今の僕はとてつもなく怖い顔をしていただろう。
 僕はまず最初に彼女達に
「何してるの?」
 と聞いた。
 彼女達は動揺しつつ、
「由華さんが調子にのってるからよ。」
 とかえってきた。
 しかし焦ってるのか彼女達の声は震えていた。
 そんなことを聞いた僕は、真っ先に、彼女達に
「そんなことするなら、僕はもう話したくない。僕は仲良くなりたいけど人の事傷つける子なら仲良くできない。これから改め直して辞めるならいいんだけど。」
 と言った。
 思ったよりもスラスラと、出てきた。
 こんなことがあって、由華への嫌がらせは何事もなかったかの様におさまった。

4章
〈芽夢の告白〉
 僕は、由華ちゃんに告ると決めた。
 それをなんとなくyukaにも伝えなきゃと思った。
 事実彼女枠の彼女には言わなきゃならない事なのだが。
 彼女には、
「ネットとリアルは分けてて、もしもokだったとしても仲良くしてくれる?」
 と本心を言った。
 そんな僕に彼女は
「もちろん仲良くするに決まってる。応援してるよ」
 と返してくれた。
 彼女の優しさに救われながら僕は由華ちゃんに明日由華ちゃんを放課後呼んで告るんだと心に決めた。
 翌日学校に行くと、彼女はいつもより少し落ち込んだ印象を受ける表情をしていた。
 そして、朝
「おはよう」
 と声をかけたあと、
「おはよう、芽夢くん」
 可愛らしい声から返事がかえってきた。
 歓喜のあまり声が出なくなりそうだった。
「放課後ちょっと用事があるから、教室に残ってもらってもいい?」
 声は少しばかりいやだいぶ震えていたが言えた。
「ん、もちろん。芽夢くんからの話しか何の話なんだろ?」
 彼女から答えが返ってきた。
 僕は嬉しさのあまり声も出なかった。
 僕は放課後が待ち遠しく思えてならなかった。
 やっとの事で放課後になった。
「由華ちゃんに伝えたい事があって、僕は由華ちゃんのことが好きです。いつも笑顔で優しい由華ちゃんが大好きです。なのでもしよかったら付き合ってください。由華ちゃんの気持ちを教えてくれる?」
 僕はやっとの思いで気持ちを伝えた。
 彼女からの返事を待った。
 そうすると由華ちゃんは口を開いた。
「芽夢くんからの気持ちは嬉しいです。芽夢くんのこと気になってたのも事実だし、でも実はネットに好きな人がいて、芽夢くんと同じ名前だから同じ人だったらと気になってたし、また、芽夢くんが優しかったから私が気になってた。だから少し返事は待ってほしいと思っていて」
 と言葉を続けようとした瞬間。
 芽夢くんが声を上げた。
「もしかして由華ちゃんがいうmeyuってこの人?」
 と言った。
「え、芽夢くんがmeyuくんなの?え、そういえば個室も交換してなかったもんね。でもそれで、meyuくんのかとしれたからいいや。」
 少し間を置いたあと由華は口を開き直す。
「あ、あ、あとこ、こ、告白の話なんだけど、もちろんokなんだけど。芽夢くんだけど違う人に恋してた様なもんだけどいいの?」
 と由華ちゃんからの返事が返ってきた。
 僕は嬉しすぎて声も出なかった。
 体も嬉しさのあまり震えていた。
 立っているのが奇跡みたいだった。
 そんな理由で悩まなくてもいいのにと芽夢は思った。
 しかし、そんな人のことを思いやれるところも彼女だなと思った。
 僕は恥ずかしがる、彼女を見てニヤニヤしながら彼女を見てしまった。
 あ、返事していないと脳内で思い出して芽夢は、返事を瞬時に考えた。
「もちろん。だってそれも僕だし、好きな子に気になってもらえてたなら、もちろんそんな理由でもいいに決まってるよ」
 と言った。
 一瞬で考えたとは言え本心から出た言葉だった。
 その後、由華ちゃんの反応を確認すると由華は案の定笑顔を浮かべていた。
 それは、ほっとしたのと、嬉しさと可愛さで、自分がどうにかなってしまいそうだった。

5章
〈由華の気持ち〉
 「もしかして由華ちゃんがいうmeyuってこの人?」
 この言葉を聞いた由華は期待と驚きに包まれた。
 その後芽夢に見れられたものはその期待していたものだったのだから。
 由華は、呆然としてしまった。
 だって自分の大好きな人を気になる人の情報を提示しているのだから。
 でも何でか納得もしてしまった。
「え、芽夢くんがmeyuくんなの?え、そういえば個室も交換してなかったもんね。でもそれで、meyuくんのかとしれたからいいや。」
 少し間を置いたあと由華は口を開き直す。
「あ、あ、あとこ、こ、告白の話なんだけど、もちろんokなんだけど。芽夢くんだけど違う人に恋してた様なもんだけどいいの?」
 緊張のあまり声が裏がえった。
 すごく焦ってかんでしまった。
 声が上擦ってしまう。
 恥ずかしさのあまり顔を隠したくなる。
 そうやって少し時間が過ぎたあと。
 そう恥ずかしがるゆかを芽夢くんはにこにこしながらこっちを見てきた。
「もちろん。だってそれも僕だし、好きな子に気になってもらえてたなら、もちろんそんな理由でもいいに決まってるよ」
 と芽夢くんは言った。
 だって、由華が求めていた言葉だったから。
 由華は生まれて初めて、そんな言葉を言われたので嬉しすぎて声すら出なく、もう顔全体が真っ赤に染まっていた。
 由華はその返事を聞いて嬉しすぎて、涙が出そうと思ったほどだった。
 由華は嬉しさのあまり、意図せずして口角が上がってしまった。
 2人とも固まったあと。
 そして数分の時間が経つ。
 あ、と話をしなきゃと。
 そして由華が考えた言葉は、偶然にも芽夢と息が合う。
その言葉とは、
「lime交換しない?」
だった。
 2人揃えて笑った。
 だって、連絡先を互いに持ってるのだから。
 好きな人と息ぴったりに行ったことも口角が上がってしまい。
 2人揃って悶えてしまった。
 がしかし、そんなことに芽夢も由華も自分のことに必死で悶えていることには気づいていなかった。
 芽夢と由華は2人とも顔と耳が真っ赤だった。
 こうして私は初恋の人と付き合う事ができた。

エピローグ
 晴れやかな空の中好きな人を見つめる。
 私と彼の出会いは運命なのだから。
 しょうがないというような笑顔で見つめあった。
 こんなにも、私は芽夢くんを必要としていたのか思い知らされるくらいの満面の笑みを浮かべる。 
 芽夢くんは、そんな私を見て度肝を抜かれたように驚いていた。
 由華は考える。
 まだ友達もいないけど頑張って自分から動いて友達を作りたい。
 と、自分から動かなくてはダメと。
 それから、いうまでもなく友達が多くなったのはまだ先の話。

 エピローグ2
〈芽夢視点〉

 芽夢は、由華の元々可愛い顔を近くで見れて喜んでいたのだ。
 しかし、そんな由華の満面の笑みを浮かべたゆかを見たら流石に由華耐性が低い芽夢は、すぐに由華の可愛さに胸を撃ち抜かれていた。
 そう由華は、実はとんでもなく美人なのだ。
 だから嫉妬から親にいじめられたり、友人からいじめられていたのだ。
 そんなことを由華は知らない。
 でも知らなくていいと芽夢は思う。

エピローグ3

 辛いと嘆くことしかできなかった由華。
 それは、まるで生まれたばかりのひなのように未熟だった。
 そう考える他ない。
 がしかし、人間だから悩むことはある。
 
 由華はこんなことを考える。
 親に嫌われている由華は、芽夢くんによって少しだけ息がしやすくなった気がした。