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次に僕が彼女と顔を合わせたのは、一週間後だった。なんだか絵を描く気にも、学校に行く気にもなれなくて、僕は一週間もの間、無気力に何もせずあの日の疼く古傷に触れぬように過ごしていた。
母さんには体調不良(実際嘘ではない)と言っていたが、一週間も休んだならもう治ってるでしょ、と言われ、仕方なく復活という感じだ。

「……」
「な、那月くん…、ひ、久しぶりだねー」
「…この間は、言いすぎた。ごめん……」
僕はそう言うと彼女から目を逸らしてしまった。
「私も…、ごめん。先生に聞いたんだ、那月くんのこと」
「えっ……?」
彼女はゆっくりと話し始めた。