着替えをし、顔を洗った私はご飯を食べる。今日の朝ごはんはチーズトーストと、昨日のお味噌汁の残りに具を足したものにした。
いつも我が家は夜ごはんの一品は少し多めに作り朝用にとっておき、少ない場合は朝にまた具をプラスして食べる。今日は私が一番早く起きたようなので、自分でお鍋を冷蔵庫から出してそこに一口大に切った豆腐を入れた。夜、お味噌汁お父さんいっぱい食べたのかな。2日分と思って作ったし、私たちが食べた段階ではたくさん残っていた。なのに2人分は余裕で足りるくらいしかなくなっていたのだ。起きたばかりの時に料理をするのは面倒くさい。それでも私は、お父さんがおいしくたくさん食べてくれたということが嬉しかった。(そのことは私の予想であって定かではない)
お味噌汁が出来上がった。お椀によそい、チーズを乗せた食パンを焼く。冷蔵庫からお茶を出し、コップに注ぐ。そのうちにもパンのおいしそうな匂いがしてきて、トースターを確認した。いい色になっている。平皿に取り出し、お椀とコップ、平皿をテーブルに持っていく。
「いただきます。」
熱々のトーストをかじると、サクッと音がした。チーズの乗った部分は食べると少し歯にくっつく。それがなぜか私は好きで、トーストの時はほぼほぼチーズを乗せる。
トーストを食べ終え、お味噌汁を食べ始める。少し冷めていて、ぬるい。だけど昨日とはまた違う食感に、私の胸は高鳴った。とろっとしたわかめと玉ねぎ、ほろほろになったじゃがいも、つるっとした柔らかい豆腐を食べると、ほっとする。
お茶をぐびぐびと飲んで、「ごちそうさまでした。」と呟く。上からドタドタと誰かが動き出した音が聞こえた。食器を片し、またお茶を注いでいるとお母さんと美空が降りて来た。
「笑美おはよう。今日も早いね。」
「おはよハワワワワー。」
お母さんは目を擦りながら、美空は途中であくびをしながら言った。
「おはよう。もしかして一階うるさくて起きちゃった?ごめんね。」
私が音を立ててしまったから寝ているところを起こしてしまったのかと思い、申し訳なくなった。でもお母さんは、
「違う違う。美空に今起こされたの。それにもしそうだったとしても謝ることじゃないよ。お互い様だからね。」
と優しい顔で言った。その隣で美空はテヘッとしてから、うんうんと真面目な顔になって頷いている。美空は表情がコロコロ変わるから見ていて楽しい。私はお礼を言って、歯磨きを始める。お母さんと美空は声を上げて笑いながら話している。何話してるんだろ。
閉め切られたドアを眺め、1人私は洗面所に座り込む。さみしい。みんなに混ざることはできるけど、お母さんと美空、2人を邪魔してはいけないと思いダイニングには行かなかった。2人みたいに心の底から簡単に笑うことができないから、というのもあったかもしれない。
