「…お山さん、青山さん。」
「はいっ。」
突然名前を呼ばれ、返事をする。ボリュームを間違えて大声で言ってしまった。注目が集まり、いたたまれない。恥ずかしい。数学の先生は驚いたように、でも少し怒った様子で言った。
「この問題解いてください。」
「x=3、y=5です。」
黒板を見つめて、問題を解いて答える。当ってるかな、怖い。しっかり聞いていなかったので、自信がない。
「正解。でも、聞いてなかっただろ。集中しろよ。」
先生は呆れたように言った。
「はい、すみません。気をつけます。」
その後は特に何事もなく、休み時間になった。はぁ、とため息を吐く。気が抜けない。
急に吐き気がして、うつむく。走ってトイレに駆け込むと、嘔吐した。くさい。気持ち悪い。もう嫌だ。誰かの足音がしたので、ドアを閉めてトイレを流す。まだ少し気持ち悪いが、だいぶスッキリした。どうしよう、保健室、行こうかな。でも、次は苦手な体育だ。成績がただでさえ悪いのに、休んだらもっと悪くなってしまう。内容は陸上競技。走るだけだし、きっと大丈夫だろう。あ、体操服に着替えないと。
教室に戻り、制服を脱ぐ。着替え完了。下に体操服を着ているのですぐ終わる。
