陽葵という名前を聞いた瞬間に、ピンときた。
なぜ自分がこの子と初対面ではない気がしたのか。
「もしかして、1年の時図書委員だった?」
そう尋ねると、予想的中。
彼女は不思議そうな表情で頷いた。
「やっぱり、自分も図書委員で図書館の先生の雑用よくやらされてたんだよね」
「え、そうなの?でも、あの先生優しいし、若いし、みんなのお姉さんて感じで私は好きだな~」
その気持ちはわかる。
図書館の先生、佐藤千紗|《さとうちさ》先生は学校の図書館司書として自分達と同じ代にこの学校に転勤してきたのだ。
学校の図書館司書といえば、年配の方達や親の年齢より少し上の人が多いイメージだが千紗先生はまだ30前半の先生なのだ。
自分はよく図書館に顔を出したり、1年の時には多読賞ももらうほどに本好きで、いつの間にか顔と名前を覚えられ
よく本の整理などの雑用もさせられるほど、今までのどの先生よりも一番といっていいほど仲が良いのだ。
それぞれが少し打ち解けたところで、始業のチャイムが鳴った。
それと同時に、担任らしき50代くらいの女性が教室内に入ってきた。
「なんか、思っていたより女子より男子のほうが多いけど…
このメンバーで2年間同じクラスでやっていくから、まあ、とりあえず一年間よろしくね。」
担任の優しい微笑とともに、爽やかな風と優しい日差しが入ってきた。
自分と凛海は前後の席で、教室に入って一番奥の窓際の席。
他の3人とは結構離れており、グループ活動などの時は大変だなと思いながら
机に肘をつき、窓の外を眺める。
(改めてみると、本当に綺麗。やっぱ、この季節が一番好きだな…)
雲一つない空と、スタートを告げる桜が、風に揺られて舞っている。
なぜ自分がこの子と初対面ではない気がしたのか。
「もしかして、1年の時図書委員だった?」
そう尋ねると、予想的中。
彼女は不思議そうな表情で頷いた。
「やっぱり、自分も図書委員で図書館の先生の雑用よくやらされてたんだよね」
「え、そうなの?でも、あの先生優しいし、若いし、みんなのお姉さんて感じで私は好きだな~」
その気持ちはわかる。
図書館の先生、佐藤千紗|《さとうちさ》先生は学校の図書館司書として自分達と同じ代にこの学校に転勤してきたのだ。
学校の図書館司書といえば、年配の方達や親の年齢より少し上の人が多いイメージだが千紗先生はまだ30前半の先生なのだ。
自分はよく図書館に顔を出したり、1年の時には多読賞ももらうほどに本好きで、いつの間にか顔と名前を覚えられ
よく本の整理などの雑用もさせられるほど、今までのどの先生よりも一番といっていいほど仲が良いのだ。
それぞれが少し打ち解けたところで、始業のチャイムが鳴った。
それと同時に、担任らしき50代くらいの女性が教室内に入ってきた。
「なんか、思っていたより女子より男子のほうが多いけど…
このメンバーで2年間同じクラスでやっていくから、まあ、とりあえず一年間よろしくね。」
担任の優しい微笑とともに、爽やかな風と優しい日差しが入ってきた。
自分と凛海は前後の席で、教室に入って一番奥の窓際の席。
他の3人とは結構離れており、グループ活動などの時は大変だなと思いながら
机に肘をつき、窓の外を眺める。
(改めてみると、本当に綺麗。やっぱ、この季節が一番好きだな…)
雲一つない空と、スタートを告げる桜が、風に揺られて舞っている。