『紅葉ちゃん、ごめんね_』

誰かの声がした。

『いかないで!』

誰かに声が届くことは無かった___




「またこの夢...」
記憶喪失してから毎日のように同じ夢を見る様になった。
誰かが2人で私を置いて散っていく夢。いくら止めても彼女達は儚く散っていく。

夢に(うな)されて起きる毎日はあまりいいものではなかった。