『お電話ありがとうございます。ジェネラルです』
 「すみません、そちらでエアという方は働かれてますか?」
 『エアくんは在籍されてますが、すみませんがお客様のお名前教えて頂いてもよろしいですか?』
 「あ…すみません。私は詩音といいます。櫻詩音です。そちらのお店に通っていたかはわかりませんが、幸来…伊藤幸来って人の幼馴染です」
『幸来様ですね。えぇ確かにエアくん指名で通っていただいておりますが』
 「あの…申し上げにくい話なのですが、幸来が先日亡くなりまして。エアさん宛のお手紙を預かってるんです。届けに行きたくて」
 『左様でございましたか。それはご冥福をお祈りいたします。いつ都合がいいですか?そういう話は他のお客様の前でしてほしくないものでして、お店の開店前にエアくんにも早く出勤してもらってお話ししていただければと思うのですが』
 「私はいつでも問題ないです」
 『それではエアくんに確認とって予定調整して折り返しお電話させていただいてもよろしいですか?』
 「はい。すみません」
 『それでは詩音様のお電話番号教えて頂いてもよろしいですか?』
 「はい」
 『それでは、予定調整してお電話かけさせていただきます。失礼します』
 
はぁ…緊張した…。幸来ってホストに通ってたんだ…。小さい頃からの幼馴染だけど、最近の幸来のこと何も知らなかったな…幸来は何を考えて生きてたんだろう…