「ごめんね、
うちの総長こんな感じだけど
優しいところもあるから」
恐怖心を和らげてくれようとしているのだろうか。
最初に話しかけてきた男子が少しだけ笑顔になってそう言った。
「総長の名前は北邑篤生。
俺は『あっくん』って呼んでる
なぁ、あっくん」
最初に話しかけてきた男子がもっと笑顔になり。
冷酷で怖いオーラの総長、北邑さんの肩に軽くポンと手を乗せた。
そのとき総長の北邑さんは少しも表情を変えずに「やめろ」と言い。
北邑さん自身の肩に乗っている最初に話しかけてきた男子の手を払いのけた。
そのすぐあとに最初に話しかけてきた男子が「ほんとクールだよな、あっくんは」と言ってニヤニヤしている。
「ちなみに俺は相美海翔。
『海翔』でいいよ。
一応、副総長」
最初に話しかけてきた男子の名前は相美海翔さん。
海翔さんはそう言ってニッと笑っている。
海翔さんは副総長。
ということはサブリーダーということなのかな。
それにしても。
リーダーとサブリーダーがいる。
ということは、やっぱり何かの集まりなのだろうか。
イベントを開催するために集められたチームとか。