「私の好きな人は、大輝くんなの」
夕暮れ時の波打ち際で、消えそうな声で言った。
それは独り言だと思われても仕方がないぐらい小さく、波音に攫われそうなぐらい微かな声だった。
相手に聞こえていなくてもよかった。言えただけで満足していたのだから。
「……そうなの?」
それなのに、小さな声を相手はしっかりと聞いていた。
一日たっぷり遊んで、日に焼けた肌が痛い。
今この瞬間は、夢なのかもしれないと思う私に夢じゃないのだとヒリヒリと伝えている。
砂浜に並んで座っている私たちの間に流れる沈黙を紛らすかのように、波音は絶え間なく響いている。
落ちかけた太陽は最後の力を振り絞って輝き、夏の海をキラキラと輝かせた。
高校に入学して初めての夏休み。
私は、生まれて初めての告白をした。
夕暮れ時の波打ち際で、消えそうな声で言った。
それは独り言だと思われても仕方がないぐらい小さく、波音に攫われそうなぐらい微かな声だった。
相手に聞こえていなくてもよかった。言えただけで満足していたのだから。
「……そうなの?」
それなのに、小さな声を相手はしっかりと聞いていた。
一日たっぷり遊んで、日に焼けた肌が痛い。
今この瞬間は、夢なのかもしれないと思う私に夢じゃないのだとヒリヒリと伝えている。
砂浜に並んで座っている私たちの間に流れる沈黙を紛らすかのように、波音は絶え間なく響いている。
落ちかけた太陽は最後の力を振り絞って輝き、夏の海をキラキラと輝かせた。
高校に入学して初めての夏休み。
私は、生まれて初めての告白をした。