翌朝、冒険者ギルドに行くと、依頼を受けてくれる冒険者が見つかったとのこと。

 紹介されたのはDランクパーティー『赤い翼』だ。
「俺は赤い翼のリーダー、アドレーだ。よろしく」
「俺はエリアスです。こちらこそ、よろしくお願いします」

 アドレーさんは25歳くらい、大きな両手剣を下げ180cmくらいの人だった。
『赤い翼』は4人でメンバーを紹介された。
 片手剣と大きな盾を持ったジェイ さん。
 動きやすそうな服装で弓を持ったエリノルさん。
 斥候なのか軽い装備でショートソードを持ったランダルさんだ。

 男性3人、女性1人のパーティだ。
 念のため、鑑定をしておいた。

【スキル・鑑定】簡略化発動
 名前:アドレー
 種族:人族
 年齢:25歳
 性別:男
 職業:剣士
 レベル:20

【スキル・鑑定】簡略化発動
 名前:ジェイ
 種族:人族
 年齢:23歳
 性別:男
 職業:重騎士
 レベル:23

【スキル・鑑定】簡略化発動
 名前:エリノル
 種族:人族
 年齢:22歳
 性別:女
 職業:狩人
 レベル:21

【スキル・鑑定】簡略化発動
 名前:ランダル
 種族:人族
 年齢:26歳
 性別:男
 職業:シーフ
 レベル:22

 う~ん。比較が分からないから、高いのか低いのかがわからないな。

 そしてしばらく話し、特に異存もなく依頼となりそのまま街を出ることにした。
 冒険者ギルドが選んだメンバーだ、間違いはないだろう。
 
 俺はEランクのゴブリン討伐の依頼を受けた。
 『赤い翼』のメンバーに森での行動の仕方を教わったり、ゴブリン討伐の援護をしてもらう。
 討伐部位はゴブリンの右耳だそうだ。
 そして胸の中にある魔石を売れば、少しはお金になる。

『赤い翼』のメンバーたちとアスケル山脈の森を目指す。
 聞いたところによると依頼でもない限りは、街から1~2時間くらいのところまでしか離れないとのこと。
 あまり離れると暗くなる前に街に戻れないからだ。
 時間の目安は太陽の上った位置を基準にしているそうだ。

 アレンの街の東側にアスケル山脈と言う山がある。
 その手前のアスケルの森が狩場だ。
 街道から1時間くらい歩き、森の中に入り薬草について教わった。

 森の中は果物があり今は6月。
 時期によって採れる果実が違うはずだ。 
『赤い翼』のメンバーにも探すのを手伝ってもらった。
 アドレーさんとジェイさんが警戒を、軽装のエリノルさんとランダルさんが果物を探してくれた。

 それからグミの実やブルーベリー。 
 小さいがビワもどきやイチジク、硬いトウモロコシが見つかった。
 山菜やキノコも見つかり、それをストレージで収容していった。

 ストレージで収容しているのを見て『赤い翼』のメンバーがとても驚いていた。
 使い方が間違っていると言われた 。

 山に果物や穀物を取りに来ても、手に持てる範囲しか持てない。
 でもマジック・バッグ(ストレージ)があれば、売るほど採れるからだ。

 そしてしばらく森の中を歩いていると、小人のような魔物3匹に出会った。
 潰れた顔に大きく裂けた口、小さな牙が上向きに生えており肌の色は緑色。

「あんちゃん、ゴブリンだ」
 アドレーさんが言う。
「まずは俺が見本を見せるぜ」
 ジェイさんがそう言うと、ゴブリンに向かっていった。

 ゴブリンの錆びた剣を右から左に受け流し、返す刀で切る。
 一瞬だった。
 そして残りのゴブリンはエリノルさんが弓で牽制してくれた。

「今だ、エリアス君」
 俺はアドレーさんの真似をしゴブリン剣を右から左に受け流し、返す刀で切る。
「グギッ!」
 浅かったのかゴブリンが剣を振りかぶる。

 俺は飛びのき剣を構え一歩踏み込み切り下げる。
 これで一匹。残り一匹だ。
 ゴブリンがめちゃくちゃに剣を振る。
 俺は沈着冷静スキルで落ち着き剣を上から叩き、横に振った。
「グァ!」
 ゴブリンの首から緑色の血が流れ倒れた。

「お~、凄いなあんちゃん」
「ほんと、初めてにしては落ち着ているわ」
「すげ~よ」
「安心して見ていられたよ」
 みんな口々に褒めてくれた。

 ゴブリンを倒した瞬間、なにか体に熱いものがこみ上げた。
 レベルUPしたのか?

「ステータスオープン!」
 名前:エリアス・ドラード・セルベルト
 種族:人族
 年齢:15歳
 性別:男
 職業:……
 レベル:2
 HP 50→55
 MP 100→105
 筋力  20→22
 攻撃力 20→22
 防御力 40→42
 知力  50→52
 器用さ 20→22
 素早さ 40→42
 運   50→52
 EXP  0/30

 状態:良好

【スキル】
 生活魔法(火・水・氷・風・光)
 世界の予備知識

【ユニークスキル】
 異世界言語
 鑑定
 時空間魔法ストレージ(カスタマイズ可能)
 創生魔法

【メンタルスキル】
 沈着冷静:LV1
 高速思考:LV1
 魅力(人から好感を持たれる。発動しないこともある)

【加護】
 女神ゼクシーの加護
 愛し子

 LVが2に上がりステータスも少し上がっている。
 沈着冷静、高速思考にもレベルがあるのか。
 戦っている間、妙に落ち着いて先読みができたのは、このスキルのおかげか。

 だがこの後、俺達では太刀打ちできない、強敵に出会うとは思わなかった。