俺は街に向けて歩いている。 
 道は舗装されておらず両脇は草木に覆われ幅は、馬車2台がやっと通れるくらいだ。とりあえず体力確認を含めて街を目指して走るか。

 ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ

 思った以上に走れアスリートのトップスピード並かな。
 そんな思い込みをしていると、あっという間に街の門が見えてきた。
 街というよりは城で、門は2階建てくらいの高さがあり10mくらいはありそうだ。

 入口には門番が2人おり、猛スピードで走ってきた俺に驚いているようだった。

 まずは左右にいる門番のうち左側を鑑定してと。
【スキル・鑑定】発動
 名前:ロナ・バルロ
 種族:人族
 年齢:25歳
 性別:男
 職業:剣士
 レベル:18
 HP 100
 MP 50
 筋力  25
 攻撃力 25
 防御力 21
 知力  20
 器用さ 18
 素早さ 19
 運   10
 状態:良好

 そして右側
 名前:ジャン・リック
 種族:人族
 年齢:20歳
 性別:男
 職業:剣士
 レベル:16
 HP 80
 MP 20
 筋力  20
 攻撃力 20
 防御力 16
 知力  18
 器用さ 16
 素早さ 16
 運   11
 状態:良好

 えっ!俺に比べると筋力、攻撃力は同じくらいで防御力、素早さ、運は俺の方が高い。レベル換算で比較すれば俺てレベル18くらいか?

「こんにちは、街に入りたいのですが、どうすれば良いのでしょうか?」

 左右にいる門番のうち1人が
「身分証を見せて。なければ500円だな」

「身分証はありません、田舎から出てきたので。どうすれば手に入りますか」

「ギルドに登録すれば手に入るさ。無いと出る時はいいが、入る度に500円かかるからな」

「俺でも登録できるギルドはありますか?」

「坊主はなにができるんだ。ギルドは冒険者ギルド、商業ギルド、鍛冶ギルド、魔道具ギルド、ポーションなどを扱う薬師ギルドがあるよ」

「特に今はなにも出来ません」

「ま、しょうがないさ。坊主はこれからの年齢だからな。社会に出たときは最初は
誰でも初心者だ。よく考えてから登録すればいいさ」

「はい、そうします。それと田舎から出てきたので教えてほしいのですが」

「おう、なんだい」

「今は何時でしょうか、1日は…」
 聞いたところによると時間は2時間おきに大聖堂の鐘が鳴る。
 さっき10時の鐘が鳴ったところらしい。
 1日は24時間、1ヵ月は30日、1年は360日でとても分かりやすかった。
 そして今は6月だ。

 俺は門番に500円を渡した。
【ユニークスキル】異世界言語の効果なのか?
 お金は俺が理解できる金額に聞こえてくる。

 そして俺は城門をくぐった。