本物?こんなの持ってたら逮捕でしょ?初めて見る大きな凶器に怖くてペタリと座り込む。
「リアムさまー。救世主様でしたか?」遠くの遠くから声が聞こえた。声を追うと砂浜の向こうにある高い場所から聞こえたので、目をこらすと木の上で人が宙づりになっているではないか。
「リーアムーさーまー」
「うるさい!ただの行き倒れだ」
イラつきMAX状態で男は軽く手を叩くと、宙づりになってた人影のフリーズが溶けたように動き出し、落下しながら人間の姿を一回転すると、その姿は鷹になり、私の目の前に風よりも速いスピードで現れた。
そして鷹が着地すると、素朴な青年の姿にまた変化する。何これ?どうなってるの?やっぱり夢なの?
「こんにちはお嬢さん」柔らかそうな黒い髪がふわりと浮き、青年は人懐っこい笑顔を私に向けた。
私はパクパクと口を開くけど声が出てこない。鳥……でしたよね。さっきまで鳥で、ここまで飛んで来ましたよね。
「救世主様じゃないんですか?」
「行き倒れだ!怪しいからここで斬る!」
銀の剣が頭の上で夕陽に輝く。ちょっと待って!斬るって言った?
「それはいけませんリアム様!王様への報告が義務です」
「黙れ」
「救世主様じゃなくてガッガリする気持ちはわかります。でも騎士団長としてまずは報告です」
ジャニーズ系の青年が爽やかに怒る男を諭し、男は唇を噛んで剣を下ろした。
助かったかも。鳥さんありがとう。感謝のまなざしを青年に向けると、彼はニッコリと微笑んだ。あ、やっぱり爽やかジャニ系で可愛い。
「そうだな……城に連れて帰る。お前は先に帰り王に話をしてほしい。生かすも殺すもそれからだ」
ギロッとにらまれてしまった。生かすも殺すもって、やっぱりまだ命は危ないの?
それにしてもここはどこなんだろう。沈む夕日をジッと見つめて頭を巡らせても答は出ない。ただ海が綺麗で夕陽も綺麗で空気も綺麗で、目の前の男達も綺麗だった。
怖い方の男に「行くぞ」と言われたので、もうここは行くしかないだろう。下手に逃げたら殺される。顔はいいけどかなり怖いよこの人。
「リアムさまー。救世主様でしたか?」遠くの遠くから声が聞こえた。声を追うと砂浜の向こうにある高い場所から聞こえたので、目をこらすと木の上で人が宙づりになっているではないか。
「リーアムーさーまー」
「うるさい!ただの行き倒れだ」
イラつきMAX状態で男は軽く手を叩くと、宙づりになってた人影のフリーズが溶けたように動き出し、落下しながら人間の姿を一回転すると、その姿は鷹になり、私の目の前に風よりも速いスピードで現れた。
そして鷹が着地すると、素朴な青年の姿にまた変化する。何これ?どうなってるの?やっぱり夢なの?
「こんにちはお嬢さん」柔らかそうな黒い髪がふわりと浮き、青年は人懐っこい笑顔を私に向けた。
私はパクパクと口を開くけど声が出てこない。鳥……でしたよね。さっきまで鳥で、ここまで飛んで来ましたよね。
「救世主様じゃないんですか?」
「行き倒れだ!怪しいからここで斬る!」
銀の剣が頭の上で夕陽に輝く。ちょっと待って!斬るって言った?
「それはいけませんリアム様!王様への報告が義務です」
「黙れ」
「救世主様じゃなくてガッガリする気持ちはわかります。でも騎士団長としてまずは報告です」
ジャニーズ系の青年が爽やかに怒る男を諭し、男は唇を噛んで剣を下ろした。
助かったかも。鳥さんありがとう。感謝のまなざしを青年に向けると、彼はニッコリと微笑んだ。あ、やっぱり爽やかジャニ系で可愛い。
「そうだな……城に連れて帰る。お前は先に帰り王に話をしてほしい。生かすも殺すもそれからだ」
ギロッとにらまれてしまった。生かすも殺すもって、やっぱりまだ命は危ないの?
それにしてもここはどこなんだろう。沈む夕日をジッと見つめて頭を巡らせても答は出ない。ただ海が綺麗で夕陽も綺麗で空気も綺麗で、目の前の男達も綺麗だった。
怖い方の男に「行くぞ」と言われたので、もうここは行くしかないだろう。下手に逃げたら殺される。顔はいいけどかなり怖いよこの人。