彼女が転校してから1ヶ月がたった。すぐにでも会いに行きたかったが、どこにいるかも分からない。それに今あっても以前と何も変わっていない。彼女はきっと僕のために転校していったが、それでも僕は彼女が好きで彼女以外考えられなかった。

 僕は彼女のおかげで前より好きになれた小説を書いている。僕が有名になり、本を出せば彼女の目に届くかもしれない。その時ふと放課後の出来事を思い出した。
『これすごく設定がよくできていて面白かった!』
『でもここは展開がいきなりすぎて理解しずらかった』  
 小説を読んで楽しそうに感想を伝えてくれる姿が見たい。たまに厳しいことを指摘してくる姿がみたい。そんなことを思いながら僕は小説を書き続けた。

 それから1年後、高校2年生になり僕の書いた小説『僕が恋したAI』は新人賞を受賞した。この小説の内容はAIが感情を持ち、1人の少年と恋をするが周囲から反対され引き離される。しかし、最終的にはAIの気持ちが尊重されてハッピーエンドの話しになっている。この小説を読んだ読者からは同意意見が多く上がった。
『現実でも感情を持つAIは存在し、気持ちを尊重すべきだ』
『お互いが好きならAIとの結婚も認めてほしい』
 このように様々な意見が上がった。正直ここまで反響が大きくなるとは思ってもいなかった。彼女は僕の書いた小説を見てくれているだろうか。見たのならどんな感想を持ってくれるだろうか。
 また君からの感想がききたいな…