結月の目の前で、魔夜の顔にひびが入り、そこから乾いた粘土のように崩れ落ちていく。

(土……? どっちにしろ攻撃が効いているということ?)

「もはや限界だな」

 朔が魔夜の崩れゆく姿を見て、つぶやく。

「朔様っ!」

 結月は朔に声をかける。
 朔も結月の考えを容易く読み取り、攻撃を放つ準備をする。


 『あと一撃で仕留める』


 言葉にせずとも、結月と朔の心は通じ合っていた──