一方、結月のもとには朔を降ろした琥珀が来ていた。
 近くに寄ると、そのまま右肩の傷を舐めた。
 まるで癒すように──

「ありがとう、琥珀。いい子ね」

 結月がひとなですると、琥珀は気持ちよさそうに目を閉じた。

「琥珀、瀬那さんをお願い。瀬那さんの傍にいて」

 琥珀は結月の言葉の意図を問うように、結月の目を見つめる。

「私も……行かなきゃ」

 結月は右肩を抑えながら、戦う朔のもとに向かった──