「ぐっ!」

「まだ動けんのかよ、あいつ――っ!」

 瀬那は岩に叩きつけられた身体を必死に起こして、結月のもとへ向かった。

「結月ちゃんっ!」

「瀬那さん!」

 走りながら自らの周りに結界を施し、結月に近づく瀬那。
 魔夜はその結界により弾き飛ばされた。

「結月ちゃん、やつはなんでまだ動いてんの?!」

「わかりません。心臓を狙いましたが、そこに心臓はありませんでした」

「なかったっ?!」

 瀬那は信じられないことを聞いたというように驚く。

「はい、心臓部分を確実に貫きましたが、そこに臓器らしきものはなくただの肉片がありました」

「心臓は別の場所ってことか?」

「ありえます。ですが、どこかまではまだわかりません」

「厄介すぎんだろ……」

 結界の中で話をしながら、魔夜を見つめる二人はさらに驚くべきものを見た。

「──っ! 貫いた部分を修復した……?!」

 月明かりに照らされて、魔夜は不気味に佇んでいた──