数日後──

 結月は傷が癒えた瀬那、蓮人と共に妖魔退治の任務に出ていた。
 今回の相手はいたちの妖魔だった。長年の恨みで化けたと考えられる。

「瀬那さん、蓮人さん、まだ無理はしないでくださいね」

「ありがと、結月ちゃん! 心配してくれるだけでお兄さんちょー嬉しい!!」

「何がお兄さんだよ、気持ちわりーな」

「なんだと?!」

 結月は本日の任務の組み合わせを恨んだ。

(凛さん、なぜこの組み合わせにしたんですか……)

 心の中で問うても答えは聞こえてこなかった。

 いたちの妖魔は変化をして、巨大化する。
 巨大化した足で結月ら三人を踏みつぶそうとした。
 
 それぞれ三方向に飛び退き、体制を整える。
 結月が双剣を抜くと二人もそれぞれ刀を構えた。
 イグの力を込め、結月は双剣をいたちの顔に振るう。