翌日──

 結月は綾城に向かうために、森を抜けていた。
 この旅立ちが長い長いものになるなんて結月はこの時思っていなかった──





 一方、結月の去った家に残った二人は式神を使い、ある場所へ伝言を伝えていた。


『ユヅキ、ブジタビダチ』


「あとはあのお方がどうなさるか……。わしらにできるのはここまでじゃ……」