「いってえええ──!!!!」

「我慢しなさい蓮人、肋骨が折れているのですよ」

「しかし……」

「はっ!情けねえよなあ、初っ端から吹っ飛ばされて戦闘不能になりやがって」

「なんだとこらっ!」

「いい加減にしなさい、二人とも」

 凛が鋭い視線で二人を見やる。

「「はい」」

 同時に発せられた声は怒られた子犬のような声だった。

(それにしても結月さんはまだ起きませんか……)

 あの夜の戦闘で傷ついたもののうち、目覚めていないのは結月のみだった。
 もうあれから5日も経つがまだ一度も目を覚ましていなかった。